Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

Intel N100搭載ゲーム用PC製作

更新:2024年03月20日 余分な記事削除

我が家の10インチゲーム用PC「SLPC」

 過去に何度もアップグレードや放置期間(笑)を経て、今年に入って酷くなってきた私の老眼問題対処の為(笑)に10インチ液晶のゲーム用PCを再構成しています。

 

OSインストール中のN100搭載「SLPC」(中央)

 

本機

 本機はIntel N100を搭載した10.1インチモニター一体型PCです。

 

 本機正面

 

 正面から見ると中華製液晶モニタです。それもそのはず液晶パネルとフロント部分は中華製液晶モニタをそのまま使用しています。

 

背面

 

 本機の背面にはマザーボードのSoC用FAN(小)と筐体冷却とSoCクーラーの熱が還流するのを防ぐケースFAN(大)の2つ吸気FANを搭載しています。

 

筐体を支えるスタンドは少し小さめのアルミ板の端材で適当に作りました。

 

右側面

 

 PC側筐体は210×160×30mmで高さを抑え小型でシンプルに纏めています。

 

左側面

 

 左側面にUSB等のI/Oとヘッドフォン端子、電源ケーブルが出ています。

 

網が張ってある部分は側面の排気口です。

 

上面

 

 上面は網張した排気口があり、SoCクーラーの排熱と筐体内部の熱をまとめて排出します。

 

内部(筐体上側から撮影)

 

 写真左下がSoCクーラーの載ったマザーボード

 

筐体が狭いので無駄な配線を極力排除し、スッキリ。電線の選定も許容内で可能な限り細い電線で配線しています。

 

マザーボード下側に電源コンバータ(写真中央)

 

 本機の電源は外部からの19Vを本機内で使用される12VへDC-DCコンバータで変換して供給します。最大定格は12V 10Aで本機の消費電力に余裕で対応できます。

 

液晶制御基板(写真中央)

 

 写真中央に本機の液晶パネルを駆動する制御基板があり、マザーのHDMI信号で液晶パネルを表示します。液晶パネルの解像度は1280×800ドット、画面比19:10の表示です。液晶にはIPSパネルを採用し視野角の広さや発色が綺麗です。

 

拡張ストレージ(写真中央)

 

 2台目のストレージが載せられるようにM.2 SATA SSD変換基板を搭載。2230から2280サイズまでのM.2 SATA SSDが搭載可能です。現在M.2 SATA 2242 SSD 1TBを搭載しています。

 

SSDの価格が下がったら2280サイズの2TBへ換装予定です。

 

FETスイッチとバックライト基板

 

 FETスイッチ(写真左)はマザーボードの電源ONのタイミングで液晶制御基板へ電源を供給するスイッチです。

 

写真右は液晶パネルのバックライトを制御する電源基板で液晶制御基板とセットで使用します。

 

筐体蓋

 

 筐体の蓋には厚さ10mmの80mmFANが取り付けられており、12V定格の製品を5Vで駆動させることで静穏性と過剰な吸気量を抑えています。

 

筐体内部の空間に対して多少過剰な大きさではありますが、SoCの理想的な冷却を考えた結果このような構造になりました。

 

筐体内部の高さは28mmしかなく厚さ10mmのFANがギリギリ入る高さです。

 

I/O側側面を内部から

 

 本機の排気口には初めてステンレス製の網を使用しています。網の接着にかなり苦労した(笑)。

 

液晶パネル裏側

 

 パネル側は液晶パネルと制御キースイッチ、電源LEDとWiFiのアンテナを配置しています。

 

液晶制御基板の操作スイッチの方式が若干異なるので中間基板で変換して制御基板と繋いでいます。

 

液晶パネルはネジ止めからホットボンド止めに変更。ベゼルとパネルの隙間を無くしています。

 

使用頻度の少ない過剰な機能を排除

 以前の「SLPC」には簡易キーボードとマウス互換のジョイスティックを内蔵していましたが、それらを排除しシンプルかつ可能な限り小型に製作しています。

 

そのため本機のI/OはUSB2.0が3基とUSB3.1が1基、サウンド出力のみのシンプルな構成です。

 

シンプルなネットワーク

 ネットワークはWiFiのみで5.2GHz 867Mbpsの通信が可能です。Bluetoothも内蔵しているのでワイヤレス周辺機器にも対応します。

 

パフォーマンス

 本機のパフォーマンスはN100とLPDDR5を搭載したPCのそれと同等程度です。

 

SoCに100%(CPUとiGPU共に)の負荷を掛けて放置した時のSoCのベンチマークと発熱は、

 

CPU-Z Multi Threads Bench:907.3(CPUとiGPUに負荷)

 4コア 2.8GHz パッケージ内消費電力:15w 温度:68度

 

CPU-Z Multi Threads Bench:1292(CPUのみ負荷)

 4コア 2.9GHz パッケージ内消費電力:13w 温度:68度

 

GZBOX N100 MiniPC時の筐体ではSoC温度が80度を超えていたので冷却に関しては優秀な部類ではないでしょうか。

 

ちなみにSoCの電力設定はPL1:12.5w、PL2:22wに設定しています。

 

本機全体の消費電力はアイドル時で15w程度、CPUとiGPUの高負荷時で32.3wです。CPU部のみの高負荷で28.5wと液晶付きとは言え結構電気食いますね(笑)。

 

有名メーカー製小型PCと比べBIOSでの設定項目が豊富で、色々な突っ込んだカスタマイズが出来るのも中華製PCの面白い所だと思います。

 

スペック

 本機は液晶一体型省スペースPCでスペックは、

  • SoC:Intel Processor N100(製品情報)
  • メモリ:LPDDR5 4800 8GB(シングルチャンネル接続)
  • iGPU:Intel® UHD Graphics 750MHz(Intel Arc Core 24EU)
  • 起動ストレージ:M.2 SATA 2280 SSD 1TB×1
  • 追加ストレージ:M.2 SATA 2230・2242・2260・2280 SSD 1TB×1
  • WiFiIntel Dual Band Wireless-AC 7265(ac 5.2GHz 866Mbps)
  • BluetoothBluetooth 4.2(USB接続)
  • USB2.0:筐体左側に3
  • USB3.1:筐体左側に1
  • 音声出力:ヘッドフォン端子1(ヘッドセット対応)
  • 映像出力:内蔵液晶ディスプレイ 1280×800ドット 16.7M色 60Hz IPS液晶 LEDバックライト ノングレア処理
  • OS:Windows10 Home 22H2 64Bit(カスタム)
  • 電源:19V 2A 38w
  • ソフトウェア:Windows7時代のゲーム、ブラウザゲーム、ゲーム機エミュレータなど(動作しないものもあり)(世代的にはPS2程度まで)

 

 今回の「SLPC」のアップグレードは今まで私が作ってきた工作PCで得た技術の集大成的な製品になっています。と言いますか「SLPC」が全くの作り直しになっていますが(笑)。

 

今回は新しい小型PCを入手したのでゲーム用PCに作り替えるお話でした。