Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

CrystalMark Retro使ってみた

2024年04月21日:追記

総合ベンチマークソフト「CrystalMark Retro

 最近になって、古くから存在する総合ベンチマークソフト「CrystalMark」の初期デザインに近い各種情報の取得と表示のCrystalMark Retroが発表されました。

 

1990年代にPCを使ってこられた同士諸兄におかれては一度はその画面を観たことがあると思います。

 

CrystalMark Retroのページはこちら(←リンクです)

 

懐かしい数値ベースの結果表示に加え、計測中のGDIや3D描写画面は懐かしさの余りホロリとくるものがあります。

 

試しに我が家でよく使うPC達を計測してみました。

 

ASUS E200HAの計測結果

 

 初めASUSの11.6型液晶を搭載した最エントリーPCのE200HAです。今やOSすらマッタリ動作の本機ですが、改めて性能を数値化すると納得な内容でした。

 

32GB eMMCとDDR3-1600 2GB シングルチャネル接続のメモリで非常にモッサリした動作ですが、なぜか64Bit OS専用機なのが不思議です。なんでもこの後にメモリ4GB版は発売されたとか(笑)。

 

それでも何故か手放すことのできない良いノートPCです。

 

GPD WIN(初代)の計測結果

 

 お次はGPD(中華)がUMPCを世に再燃させるべく試作したゲーム用UMPCの初号機です。製品誕生まで色々な不具合や仕様変更が施され、バリエーションは表面上では分からない製品です。なかでも本機は電源部に不具合があり、iGPUをフルに動作させられない個体を運悪く引いてしまったようです。

 

なので本来DDR3-1600動作のメモリをDDR3-1066相当までBIOSで周波数を下げています。また発熱による内蔵リチウムイオンバッテリーの変形膨張が頻発した製品でもあります。まぁ初号機なので色々と手探りな面もあったのだろうと思います。

 

さすがにメモリはデュアルチャネルの4GBなのでOSの動きは悪くはないですが、昨今のゲームソフトの動作は難しい製品になっています。

 

Fujitsu Q506の計測結果

 

 お次Fujitsuの10.1インチタブレットのQ506です。eMMC 128GB搭載ながら使い倒しているせいで速度が出なくなってきています。それ以外はFujitsu特有の高負荷時の能力制限のおかげで非常に寂しい結果です(笑)。

 

まぁメモリ4GBで3D表示をがんばれと言われても無理な話でしょうね(笑)。

 

LDZ236(BMAX B2 Plus)の計測結果

 

 中華PCはBIOSの電力制限など豊富な設定項目によりSoCのもつ性能を自由に設定できるのが魅力の一つです。SoCがGemini世代となり性能が目に見えて上がったように感じます。

 

それでも本機はメモリがシングルチャネル接続な為、グラフィックス性能は大人しめ。

 

Mouse N410E64PROの計測結果

 

 お次はMouseのGemini世代の14インチノート「N410E64PRO」です。FANレス構造でサーマルスロットリングを起こしていたため、FANを追加したカスタム品です。

 

それでもメモリが少ないのとシングルチャネル接続のおかげでグラフィックスはおとなしめ(笑)。

 

計測時に使用したストレージはeMMCでなく追加のM.2 SATA SSDで行っています。でもちょっと遅いですね(汗)

 

Mouse W950JUの計測結果

 

 お次はMouseの第六世代SoC搭載の15.6インチノート「W950JU」です。

 

液晶の表示がTNパネルで見る角度によって色彩変化が酷いですが、性能はまぁまぁでしょうか。一応DDR3-1600のデュアルチャネル接続のメモリでiGPUの方も多少頑張って動いてくれます。

 

HP ProDesk 400 G2 MINI(第六世代)の計測結果

 

 お次はHPのビジネス向け小型デスクトップProDesk 400 G2 MINIです。

 

HPはほぼ同じ筐体で何世代も同じ「通り名」で製品をリリースする為、名前だけではどの世代の何を搭載した機体なのか判別が難しいです。

 

過去に中古で同じ製品を買って「CPU以外同じやん!」ってなったことがあります(笑)。

 

本機はCPUにデスクトップ版省電力CPUが搭載されており、性能の方も「通常版」に比べ控えめですが私からすると違いは「軽微」です。

 

MLPC(Intel NUC7i5BNB)の計測結果

 

 お次は第七世代SoC搭載Intel NUCがベースの8インチ小型PCです。

 

グラフィックスにIris Plus Graphicsを内蔵している関係で画像系のスコアが多少伸びています。それでも昨今の3Dゲームのプレイは無理そうです。

 

SLPC(GBOX T100)の計測結果

 

 お次Intel N100搭載の中華PCをベースにした10.1インチPCです。

 

2023年発表のSoCと中華PC特有のBIOSチューニングである程度スコアを稼いでいます。

 

あとメモリ速度がLPDDR5-4800と速くなっても、シングルチャネル接続なので画像系は大人しい方です。ですが第七世代のCore SoCのNUCとほぼ互角な性能を持っています。

 

使ってみて

 CrystalMark Retroを使い手持ちのPCを計測してみましたが、複数機種の性能比較には良いベンチマークではないでしょうか。

 

なんといっても画像系評価に使われている「懐かしい」テクスチャが良い味を出しています。

 

古い物好きな私としては非常に「あり」なベンチマークソフトだと思います。

 

お分かりになったでしょうか・・・(追記)

 ↑のスコアを数種類の機種で示しましたが、2Dと3Dの項目に「違和感」を覚えてなりません。

 

確かに計測した機種は何れも最新機種から見れば「底辺」に属する製品ばかりですが、その中でも表示能力には倍以上の差がある機種が混じっています。

 

例:

 「Intel HD Graphics 530」と「Intel Iris Plus Graphics 640」では3Dレンダリング能力が倍以上の性能差があるはずですが、計測結果でみると数値が反転して前者の方がスコアが高い部分があるのです。

 

あとはどのIntel (U)HD Graphicsのスコアを見てもどんぐりの背比べ程度しか差が出ていない事にも若干の違和感があります。

 

各機種表示領域(表示ドット数)が違い数値が左右するのはわかりますが、あまりにも数値が「近似値」過ぎている感じが見受けられます。

 

おそらくはスコアの指標がnVidia GeForce RTX 3070を基準値10000としているので、CPU内蔵グラフィックスの性能差が出難いのかもしれません。