Diginnos DG-D08IW2Lを改造してみよう
ドスパラ販売の8インチタブレットが「性能はともかく」使い勝手が良いので、もっと拡張して「色々」と使えるようにしたい。
私が所有している本機はMicroSDスロットに不具合が出始めている個体で、ストレージの増設手段が「ほぼ無い」状態です。
同時にファンレスタブレットであるため発熱による「サーマルスロットリング」が起きて性能が低下しやすいのも事実。
現状
本機はリチウムイオンバッテリーを排除し、外部の5Vスイッチング電源から電源を供給している「有線タブレット」です。
あとはまぁ、Windows10対策でカメラ、マイク、スピーカーを撤去して音声はヘッドフォン端子で聴くようにしています。
本機内部
バッテリーを排除した為、重量が軽く8インチ液晶サイズなので手で持っていても疲れることが少ないです。
ですが欠点もあって「内蔵eMMC 64GB」とストレージ容量が少ない。
SoCがAtom x5-z8350と非力ながら、熱でサーマルスロットリングが頻発してマッタリ動作となる。放熱改善の為の改造を施していますが少し足りていない様です。
どうするか
改善点は2点。不足するストレージ容量を確保と放熱を「今より」改善することになります。
とは言う物の本機の拡張機能は「無いに等しい」ので、唯一外部接続可能なMicroUSB2.0ポートを活用して「増設」を行うことになります。
USB増設
MicroUSB2.0ポート(中央)
ストレージの増設は写真のMicroUSB2.0ポートから「D+」「D-」信号を延長してUSB2.0接続のUSB HUBを接続します。
加工中のUSB HUB
HUBを通して複数の「USBメモリ」や、「USB接続化したSSD」などを接続すれば、ストレージ容量は確保できます。
ついでにUSB2.0ポートを2つ、OSインストールやデータの遣り取りなどで使用する為に増設します。
ストレージ増設
USB2.0接続するストレージ変換ボード2枚
上の写真はUSB3.0接続のM.2 SATA SSD用変換ボードで、今回はUSB2.0で接続し最大2枚のM.2 SATA SSDを増設できるように加工します。
昨今USB3.2接続USB SSDを使えばもっと設置スペースを狭まくできそうですが、USB SSDを新規に購入するのはキツイので今回は増設できる目途を用意する所まで製作する予定です。
あとは余り物でも中古でも良いので適当な容量のM.2 SATA SSDを載せて使用します。
USB2.0接続したSSDの転送速度は読み書き共に35MB/s程度で、本機のパフォーマンス的に過度なアクセス速度があっても活用できる場面が少なそうです。
USBメモリよりは書き換え寿命が長く、アクセス速度が遅い分電力を食わないという訳です。
ちなみに35MB/sのアクセス速度は、「2D表示のテキスト型アドベンチャーゲーム」や「過去のコンシューマーゲーム機のエミュレータ」等の動作に支障がない速度です。同時に「本機の液晶表示サイズの動画」や「音声ファイル」の視聴も問題なく行えます。
しかも気合(笑)を入れれば4TB SSDを2枚で8TBの容量を搭載可能です。
放熱を強化
サーマルパッドで筐体のアルミに放熱
SoCの放熱強化を既に行っている本機ですが、もう少し熱の拡散や放熱を早くしてやりたいのでFAN付き小型ヒートシンクで放熱を強化する予定です。
35mm角のFAN付きヒートシンク
写真のFAN付ヒートシンクをSoC直上のアルミ筐体に固定して放熱を助けます。
出来ればSoCのコアに直接接触させたいのですが、本機の構造では難しいようです。
電源
本機の電源は外部のスイッチング電源から5Vを入力しています。
上の増設予定の部分にも5Vを供給する必要があります。そこで毎度おなじみFET SWを使用して本機電源ONに連動した5Vのスイッチを行い、各増設部やFANに電力を供給します。
FET SW
上の写真のFET SWを本機のUSB2.0バスパワーをトリガーにして、外部から入力した5Vをスイッチします。
FET SWの出力をUSB HUBとFAN付ヒートシンクに接続します。これで本機との電源の連動が可能です。
接続図
配線は許容内でできるだけ細い線を使用し、スッキリした配線を目指します。
ただしUSB接続M.2 SATA SSD変換ボードの片方はSSD交換の際、取り外すので配線に余裕を持たせます。
これらの部材を190mm×112mm×17mmのプラスチックケースへ詰め込んで本機の裏側に設置しようと思います。
次回は用意した部材を実際に本機へ接続して設置しようと思います。