部材が揃ったのでちゃっちゃと完成させる
配送待ちだった最後の部材が届いたので早速本機の改造を完了させようと思います。
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ケースを加工し組み付け
筐体に採用したプラケース
手配していた増設部の各部品を納めるケースが届きました。プラケースと言うよりは塩ビのような柔らかい素材です。
このケースの大きさは189mm×112mm×17mmで平面が割と大きく、かつ高さが低いケースです。
近所のダイソーで見当たらなかったのでAmazonでポチったものです。
組み付け
ケースを筐体に固定
ケースをタブレット側筐体に固定します。予め筐体に開けていた取り付け穴と同じ場所に穴を開け、ケースをネジ止めする穴を追加で加工します。
ケースの固定が終わったら各部品を固定していきます。
配線と通電テスト
通電テストの様子
筐体にタブレット本体を取り付け、タブレット側から来た配線を接続していきます。
あとはUSB HUB周りと電源線を接続すれば上の写真のようになります。
後に電圧安定用に10V 3300µFのコンデンサを追加し、動作音の大きいFANを多少静かにさせる為に10Ω程度の抵抗をFANに繋いでいます。
USBポート
USBポート部はケースを開口
外部USBポートは本機で不満があったOTG型MicroUSBからUSB TypeAポートを2個に増やして汎用性を高めています。
ケースの吸気口
SoCの冷却用に取り付けたFAN付ヒートシンクの排気量が思ったよりも多いので、ケース側面に吸気穴を「やや多め」に開口しています。
排気口
ヒートシンク部は予め設置されていたヒートシンクと同じサイズにケースを開口し、排気口となるケース側面も開口しています。
ケースが柔らかくカッターナイフで簡単に加工ができます。
動作テストとデータ取りの様子
ケースの加工や配線が完了したら実際の動作を確かめます。
上の写真の状態でベンチマークを走らせたりSoCに負荷をかけて発熱具合を確かめています。
本機のベンチマーク結果
ベンチマークは問題なく完走。数値もローエンドらしい慎ましやかな値に(笑)。
SoCの発熱具合はCPU部に100%の負荷をかけて1時間放置しても温度は最高で71度程度。
筐体はほんのり温かく、ケース内に熱が籠っている様子は皆無です。
熱対策は大成功と言えます。以前はカーペット敷きの床にタブレットを平置きしてゲームをしようものなら裏面がかなり熱くなっていました。結果サーマルスロットリングで操作にも支障が出ていました。
改造後は熱によるパフォーマンスの低下は無く、ローエンドながら発熱由来の不自由は感じられません。
増設ストレージのベンチマーク
上のスクリーンショットは今回増設したUSB2.0接続のベンチマーク結果です。
USB2.0ポートしかないタブレットPCですが、ホストブリッジはUSB3.0なので良い値が出ています。
正直細い線を長く引き回しているのでもっと速度低下を起こしていると予想していましたが、良い意味で予想を裏切られました(笑)。
USB2.0 HUBチップ
簡素なHUBチップ(笑)
正直、安価で簡素な作りのUSB2.0 HUBを使用してこの値ならば十分優秀だと言えます。
完成
電線を固定して完成
最後に各配線をホットボンドで固定します。あとはUSB HUB周辺の開口で余分に開いてしまった隙間をホットボンドで塞いでいます。
あとケースがプラスチック(ポリプロピレン)製で柔らかく押さえると簡単に蓋が撓んでしまう為、15mmのプラスチック製六角スペーサーをケース内の適当な場所にボンド付けして撓み防止の支柱にしています。(写真には写っていません)
厚みは28mm
完成後の厚みは28mm程度とまだタブレットとして手持ち可能なサイズです。
加工終了後、増設ストレージにM.2 SATA 1TB SSDを2枚取り付けています。
不調だったMicroSDスロットは思い切って細くした綿棒でスロット内部を洗浄したら、不具合が無くなった為256GBのMicroSDカードを取り付けています。
これで本機は本体eMMC 64GB、メディアMicroSD 256GB、増設部合計2TBで合計2.32TBのストレージを実装しています。
2017年製と古くてローエンドSoCで最新OSではマッタリ動作ですが、OSも軽量化して今でもそこそこ使える大容量ストレージも搭載可能になったタブレットになりました。
余談
本機のOSは随分前にサポートの切れたWindows10 Home 1511 64Bit版で徹底的な軽量化や要らないサービスの無効化などで常駐メモリサイズを減らしたカスタム版です。
本機はメモリが2GBしかないため、快適に使用するにはOSも含めたメモリ使用量の最適化が必要です。
ちなみに起動直後のシステム全体のメモリ使用量は500MBちょっとです。
今回増設したUSB接続のSSDはシステムドライブのカレントにある「SSD0」「SSD1」というフォルダへマウントすることによりシステムドライブ内のフォルダと同等の制御が可能です。
という事は、「システムドライブのSSD0フォルダ」としてへアプリケーションをインストールすることもできます。
ただしストレージの空き容量を診ているインストーラーの場合、システムドライブの空き容量以上のデータを書き込む際に容量が少ないとエラーを表示することがあります。
なのでシステムドライブの空はできるだけ確保して使用します。
これでタブレットの大容量ストレージ化改造は終了です。