電源が焼損・・・波及して全損
LIVA Q2内蔵の10.1インチ液晶一体型小型PC「SLPC ZERO」が故障していた。本機は電源にレギュレータIC型DC-DCコンバーターを内蔵して19Vの電源を12Vに変換して内部機器を駆動していたが、このDC-DCコンバーターが焼損し故障していた。
焼損したコンバーター
上の写真は破損したDC-DCコンバーターで「D1」と印刷された部分が激しく焦げている。また隣のレギュレータICも熱による変色がある。
おそらく二次側(出力)の過負荷による焼損ではないかと思う。原因は次の部位で判明した。
冷却FAN駆動用DC-DCコンバーター
上の写真は一見不具合は視認できないが、入出力間が短絡し故障している。
おそらくはこのDC-DCコンバーターが最近の大雨の際に発生した雷などの突発性サージノイズなどで故障し短絡したために電源が焼損したと推測される。
また、電源が焼損した際の波及でマザーボード、ストレージ変換基板、M.2 SSD、USB2.0 HUBが破損し本機のほぼ全ての機能部品が破損する事態に陥った。
破損した他の部位
破損の背景にはサージや電源電圧変動に対する認識の甘さと電源に発熱し易いレギュレータICを採用したDC-DCコンバータを使用した事が挙げられる。
電源変換にはPWM方式のコンバーターを使用するようにしたい。この方式は負荷に対する発熱がレギュレータICよりも低く、短絡保護や過電流保護などの対策が施されている製品が多い。
電源一時側に接続していた液晶モニタ関連のデバイスが破損を免れたのが幸いだった。
これに伴いSLPC ZEROを初代SLPCのマザーボード「Diginnos DG-STK4D」を使用し再構築を考えている。
今回は思わぬ事態でPC1台が破損したお話。