Hone.のPC工房

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SLPC ZERO 製作(MLPC ZERO中断)

更新:2022年07月18日 パネル操作部仕様変更

 

マザーボードが誤動作した

 MLPC ZEROを製作していた昨今だがマザーボードに採用したスティックPCがどうやら誤動作するらしく追加ストレージの動作が不安定だった。そこでマザーボードをスティックPCからECS LIVA Q2の冷却部改造品を採用することにした。

 

さらにSLPCを分解し本機に使用することにした。SLPCは筐体サイズが250×160×60(mm)と「小型」とは言い辛く、内部に余分な空き空間が多かった事もマイナス要因だった。

 

名称変更

 液晶サイズが当初8.9インチを予定していたがSLPCの液晶を流用するにあたり10.1インチになった為、本機名称をMLPC ZEROからSLPC ZEROに改名する。

 

我が家では液晶サイズで筐体サイズを決定し、名称も8インチまではMLPC、10インチはSLPCと呼称している。11インチ以降は別段「小型」とは感じないし自作していないのでまだ名前はない。

 

本体側作り直し

 スティックPCを内蔵しeDP 液晶パネル向けに製作していた本体をLIVA Q2(マザーボード)とLVDS 10.1インチ液晶用に部品の総入れ替えを行った。

 

製作中

 

 写真は本体側マザーボード周辺の部品レイアウトで以前と比べ随分スッキリしている。

 

増設部を載せた所

 

 写真は増設部としてUSB2.0 HUBと増設ストレージ(M.2 NGFF 1TB)を載せたアルミ板(中板)を設置した所だ。

 

各部名称(基本部)

 写真の基本部は「電源部」「冷却部」「マザーボード」「表示部」の4つのブロックで分けられている。19Vで入力された電源を12Vに変換しマザーボードと液晶表示部に繋ぎ、12Vから可変電圧を作って冷却部のFANへ繋いでいる。

 

整線前なので電線が煩雑になっているが難しいことは行っていない。

 

各部名称(増設部)

 増設部は外部I/OであるUSB2.0や増設ストレージを基本部の上にアルミ板を敷いてその上に実装している。今回増設ストレージの変換基板はノイズ対策を行い誤動作を起こさないよう銅箔などを駆使してシールド処理している。

 

液晶パネル側内部

 

 液晶パネルと操作スイッチは液晶モニタのベゼルを再利用して取り付けている。操作スイッチはベゼルの操作基板と新しい操作基板とでは多少規格が違ったためパネル裏側に変換基板よろしく操作部を再現している。

 

減圧抵抗が操作側か制御側かの違いで面倒な配線が増えてしまった。

 

操作基板の増設によりフロントベゼルにある全ての機能キー「決定」「メニュー」「操作+」「操作ー」「電源」は全て動作するようになった。

 

完成

筐体側面(完成時)

 

 本体側筐体完成後、液晶パネル側筐体にアルミ板を張り付け補強し本体側を取り付け。自立するように可動式スタンドを自作して取り付けている。

 

外部I/Oは側面にUSB2.0 TypeAが4ポート、ヘッドフォン出力、WiFiBluetoothのみのシンプルな構成。マザーボードに有線LANもあるが使用していない。

 

スタンド

 

 スタンドは角度調整可能な作りにしているが足の面積を小型にしたため傾斜角を大きくすると筐体を支えきれずに転倒する。最大で85度ほど後ろに傾斜できるようだが、通常の使用では大凡前後に15度も傾斜すれば十分だろう。

 

スタンドには分解破棄した古いノートPCのパネル部に使われていた「ヒンジ」を流用している。本機を支えるのに十分な強度と保持力を持っている。

 

後ろ側

 

 本体側後面には何も配置せずシンプルにした。ゴム足を付ければ「平置き」も可能である。その場合はスタンドは不要になるが。

 

正面側(動作試験中)

 

 本機正面は液晶モニタ時代のフロントベゼルを流用し「ソレらしく」表現している。

 

この手の液晶モニタDIYキットは液晶画面の「明るさ調節」ができない。バックライト電圧を調整して「無理やり」輝度を調節する方法もあるが面倒なので搭載していない。

 

液晶パネルは元タブレットPCの液晶を流用したため視野角が広く、IPS方式のためノングレアパネルでも発色性が良い。

 

動作テスト

 完成した本機の機能テストを行っている。不具合は幸いにして無く正常に各機能が動作している。

 

負荷テスト

 最高負荷(SoCのCPUとGPUの負荷を100%にした状態)で1時間放置した結果、SoC温度は65度(室温25度)でFAN速度を調整する必要なし。大凡だが騒音レベルも20dbを割っていると思われる。(計測機器が無いので未計測)

 

元々がAtom SoC Gemini Lake Celeron N4100でメモリもLPDDR4-2400 4GBをシングルチャンネル接続している関係で発熱量は少な目である。グラフィックス機能もメモリ接続の影響でパフォーマンスは低く、ゆえに発熱も大人しい。

 

負荷時の最大パフォーマンスは4コア 1.5GHz程度。CPU部だけの負荷時は1.9GHz程度で動作する。この辺はBIOSを含むSoCの固定機能な為、冷却機構を最適化しても改善はしないようだ。

 

使用電力は負荷時19V入力で0.76A(14.44W)と結構省電力である。

 

ベンチマークは最高負荷時のCPU-Z Multi Threadで439程度。無負荷からのベンチマークは700程度である。

 

SoCのGemini Lake自体が2017年製と決して新しくはないが設定次第でWindows11もマズマズ不都合なく動作するしそれ以前のOSならば「軽くする設定」さえ施せばパフォーマンスは改善し不足ない動作をする。

 

Windows7来のパッケージソフトや簡単なWEBブラウズ、文書作成や動画、音声視聴なども不足なく行える。

 

今回のSLPC ZEROの製作は無事完了した。