Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

NAS PC メンテナンス用液晶ディスプレイ内蔵化

最近流行りなんだってね?

 昨今PCケースのシースルー化(?)が流行ってきて、挙句にPCケース内にディスプレイを内蔵するユーザーや対応製品が発売されている様ですね。

 

NAS PC製作 その5 改造編2

 

「最近ケース内にディスプレイ入れるの流行ってるんだって? じゃあおじさんもイッチョやってみようかな」

 

まぁそんな感じで最近手掛けているNAS PCの筐体内部に、メンテナンス用の液晶パネルを内蔵して表示できるようにしてみました。

 

追加した液晶パネル

 

 本機に採用されているマザーボードにLVDS仕様の内蔵ディスプレイ用ピンヘッダがあったため、我が家で死蔵していた液晶パネルを接続してみました。

 

当初LVDSヘッダーに接続したは良い物の表示出来ていませんでしたが、マザーボード内に怪しい8Pヘッダーがあったので試しに各ピンを色々な位置にジャンパー(短絡)させて再起動を繰り返してみました。

 

接続ケーブル(メモリ周辺)

 

結果HDMIに接続されている外部モニターの表示解像度が変化したので液晶パネルの仕様(1280×800ドット)に合う解像度を探し出して無事表示させることが出来ました。

 

eDP仕様*1とは違い外部から表示解像度の指定が必要な様です。

 

接続ケーブルはAmazonに出品されているLVDS液晶制御基板の付属品を流用しています。

 

規格物の様で特に変更などはせずバックライトや信号コネクタが接続できています。(実際にはパネル電圧設定用のヘッダがマザーボードにあります)

 

外部モニタなしでBIOS情報の変更が可能に

 

 本機は運用状態ではモニタやキーボードなどは接続せず、ネットワーク経由で他のPCから内部設定やメンテナンスを行う予定ですが、ハードウェアに直結するBIOS情報変更やOSのインストール、バックアップなどはネットワーク経由では行えません。

 

本機の設定の度に外部ディスプレイを持ってきて接続するのも面倒なので、本機筐体の蓋を開けるだけでモニタが接続されている状態は「ある意味」便利です。

 

利用頻度が低くても別に良いのです。死蔵していた液晶パネルですから(笑)。

 

マザーボードがライトアップされてたり(笑)

 

 マザーボードのメンテナンスは液晶パネルを固定している4個のネジを外してパネルを移動すれば簡単に手が入ります。

 

どうでもいいけど昭和の違法建築の様だ・・・。

 

外部からマザーボードの様子が見える

 

 ケース外部からマザーボードを覗くときに内部が明るいとボード上の埃の有無が確認できたりします。(それだけですが)

 

ケース上部から内蔵パネルの動作が見える

 

 ケース内部で液晶パネルが動作している場合、ケース上部の排気用の網から見えます。

 

とてもシュールな絵面ですが(笑)

 

液晶パネルの映像が見えるように開口した筐体

 

 折角搭載した液晶パネルも筐体を閉じると見えないのは寂しいので、筐体の蓋を液晶パネルの表示が見えるように開口しました。

 

開口したサイズが歪ですが筐体の折り曲げや取り付け位置の関係上しかたなく開口位置をずらしてあります。

 

あとは後日アクリル板をリベット止めなどしてパネル保護と埃侵入防止を行う予定です。

 

表示制御

 内蔵ディスプレイの制御はWindowsデュアルディスプレイ設定で行えます。

 

グラフィックスドライバの「シングルディスプレイモード」では外部にディスプレイを接続すると表示解像度が外部ディスプレイの設定になり内蔵ディスプレイはOFFに、接続されていない場合は内蔵ディスプレイがONになり表示解像度も内蔵ディスプレイの解像度になります。

 

これをフリッカブル制御と言うようです。

 

利用頻度は少ない物の「マルチディスプレイモード」に設定した場合、それぞれのディスプレイがONになりデフォルトでは表示解像度が内蔵ディスプレイに合わせられます。

 

ただし表示モードをクローン・ディスプレイに設定し外部モニタの表示解像度を設定した場合、「スケーリング」設定次第では内蔵ディスプレイの表示解像度が外部ディスプレイのそれに合わせられます。(解像度が高い場合、表示がボヤケ視認性が落ちます)

 

実用性は・・・あるよっ!

 今回はNAS PCにメンテナンス用モニタを内蔵するお話でした。

 

NAS PCに関しては不足のゴム足を取り付ければ完成なので製作記事はここまでとなります。当記事を根気強く観て下さった方々に心からの感謝を。

*1:eDPはパネル側に表示情報を持っており、接続するだけで制御ICはパネルの仕様を把握できます

NAS PC メンテナンス性を向上させる

メンテナンス性が悪いぞ(笑)

 

NAS PC製作 その4 改造編

 前回で本機は外観や内部が完成し運用可能な状態になりました。ですがよく考えてみると本機内部のメンテナンス性がやや悪いと感じています。やっぱり電源下にマザーボードが潜り込んだ(笑)状態というのは宜しくないと思います。

 

現状

マザーボードと電源

 

 本機のマザーボードは12V単一電源駆動であり、部品高の低さで空気の流れ的に理想ではありますが、設置面積的に電源と競合しています。苦肉の策として電源を持ち上げてその下にマザーボードを潜り込ませる様に各部を設置していました。

 

しかしメンテナンス性が非常に悪く、各部へのアクセスにはいちいち電源を外さなくてはいけないなどデメリットが発生したためマザーボードの小型化を検討しました。

 

メンテナンス性の向上

  • マザーボードをThin Mini-ITXに変更し設置面積の縮小
  • 電源の筐体面設置(一部加工の為浮かす程度は可)
  • 電源線の一部端子台中継接続(分解しやすくする)
  • マザー交換に伴う電源(5V)追加とそれに伴う3.3V電流容量増強
  • マザー交換に伴う起動SSDの設置位置移動

 

マザーボードをThin Mini-ITXに変更し設置面積の縮小

 Thin Mini-ITXとはかなり前に流行した、部品やI/Oの高さが低くACアダプタおよび内部電源ヘッダーで19Vまたは12Vの電圧で駆動可能なマザーボードです。基板と部品の高さが20mm程度でCPUクーラーさえ選べば高さ40mmのケースに収めることができます。

 

購入したマザーボード(右側)

 

今回Amazonで入手可能な「メーカー不詳の中華製Thin Mini-ITXマザーボード」基板シルク印刷に「G572K」とある第6789世代CPUに対応する(おそらくBIOSレベルで強引に対応させた)マザーボードを採用。

 

実はこのマザーボード企業用大型複合機やコンビニのマルチコピー機に採用されていたマザーボードらしいです。誤接続した液晶パネルに偶然残像表示されたメニュー画面から推測。

 

チップセットIntel B250 Express(Kaby Lake)が使用されていますが、メモリインターフェイスがDDR3L-1600なので第6・7世代での使用が前提になります。

 

以前使用していたIntel H110 Express(Skylake)マザーボードがDDR4-2133対応だったのでメモリ速度が低下しその分パフォーマンスにも影響しますが、NASとしての動作には問題はないでしょう。

 

PCIe信号はM.2スロットとMini-PCIeスロットから延長

 マザーボード上の各部品の高さが低く、配線も少なくて済みボードの周りもスッキリしています。ケースFAN用のヘッダーでは回転数制御がされないため、静音化のためSATAの5VをケースFANの電源にしています。

 

電源の筐体面設置

筐体に固定した電源関連部品

 本機の電源は工業用12Vスイッチング電源を改造して使用しています。筐体への設置に関しては筐体、電源シャーシ、基板を共締めにして基板上部はスタットボルトで固定しています。

 

電源の取り付け位置が低くなったことで電源の上のスペースを有効活用できます。

 

電源線の一部端子台中継接続

中継端子台

 

 電源上部にアルミ板を設置し端子台を設け、電源から12Vと後記の拡張スロット用の5Vを中継してマザーボードと拡張スロットへ配線します。

 

もう一本マザーボードからの5Vも中継します。

 

電源配線を端子台で中継するメリットはマザーボードの電源形状が替わっても、12V電源の電線を再半田付けすることなく付け替えが可能です。

 

これはマザーボードが必要とする電源の種類が替わっても端子台の12V部分の2本を入れ替えるだけで対応できます。

 

ATX電源規格のマザーボードの場合

Pico-PSU(仮称) ATX電源変換基板を接続した場合

 

 ATX電源変換基板はデスクトップPCをACアダプタ駆動化するための電源基板で、多くの場合12VのACアダプタで動作します。必要なのはPC自体が必要とする電力量に合わせた変換基板とACアダプタなどの電源を選ぶことだけです。

 

私はこの電源変換基板に必要な12Vを工業用スイッチング電源を用いることで電源内蔵化と電源配線の本数削減を行っています。

 

ACアダプタ駆動または組み込み型マザーボードの場合

Thin Mini-ITXのATX12V(互換)電源コネクタ

 

 Thin Mini-ITXマザーボードは電源電圧が12V・19Vどちらでも動作する製品があります。多くのIntel製 NUCも12V駆動が可能だったりします。

 

12Vの電源さえ用意できれば、ATX電源の様に電源線でケース内が煩雑になる事はありません。

 

マザー交換に伴う電源(5V)追加とそれに伴う3.3V電流容量増強

拡張スロット用5V DC-DCコンバータ(写真右下)

 

 新しいマザーボードにはSATA用の電源ヘッダーがありますが、電源容量的に拡張スロットと起動SSDの同時駆動は難しいと考え5Vを作るDC-DCコンバータを設置します。容量的には現在の拡張スロットの仕様ならば最大10A程度あれば十分だと思います。

 

マザーボードとDC-DCコンバータの連動は、マザーボードSATA用5Vを12V電源を接続したFET SWのトリガに使用し、DC-DCコンバータへ供給します。

 

DC-DCコンバータからの5Vは拡張スロットと起動SSDへ端子台で中継して供給します。

 

マザー交換に伴う起動SSDの設置位置移動

起動SSDSATA変換基板とコネクタ(写真下)

 

 起動SSDは電源上部のアルミ板へ設置し、DC-DCコンバータからの5Vを電源にしてマザーボードSATA信号を接続します。

 

起動SSDはM.2 NGFF(SATA) 2280 SSDを変換基板を使って搭載します。

 

配線図


内部の全景

完成後の本機内部

 内部はメンテナンス性を重視して、マザーボードや拡張スロットにケーブルが極力被らない様に配線しています。初期の頃と比べかなり内部構成が変りましたがスッキリして手を入れやすい構造になりました。

 

別の方向からの内部

 

仕様

 本機はIntel 第6・7世代向けCPUと組み込み向けThin Mini-ITXマザーボードを組み合わせた特殊用途(WEBサーバー・NAS向け)PCです。

  • ストレージカードを増設することによりM.2 NGFF(SATA) SSDを32基まで増設*1できます。
  • M.2 NVMe SSDの場合は8基まで可能。*2
  • アクセス速度は1基あたり400MB/s以上。*3
  • ネットワーク経由の転送速度は最大113MB/s(実測)。
  • オプションで内部にメンテナンス用LCDを内蔵可能。

構成

  • CPU Intel Core i7-6700 4コア8スレッド 3.4GHz 6Mキャッシュ
  • マザー メーカー不詳Intel B250 Express搭載 Thin Mini-ITX G572K
  • メモリ DDR3L-1600 8GB×2 合計16GB
  • 起動SSD M.2 NGFF(SATA) 128GB SSD
  • グラフィックス CPU内蔵
  • ブリッジ PCIe Gen2 ×1接続 「PCIe Gen2 ×1 4ポートスイッチ」 ×2 12V 20A 3.3V 4A/列
  • 拡張 PCIe Gen3 ×1対応 M.2 NGFF(SATA)×4ポートカード ×2~8 カードは12V仕様のものが使用可能
  • ストレージ M.2 NGFF(SATA) SSD 最大32 (起動SSDは除く)
  • ネットワーク 1Gbps有線LAN×1
  • 映像出力 HDMI 1.4a×1 、VGA
  • 音声出力 AC'97 ヘッドフォン出力×1 (背面)
  • USB2.0 背面×2 (内蔵ピンヘッダ×4 未使用)
  • USB3.0 背面×2
  • 電源 12V 40A 480W 工業用スイッチング電源
  • 電源 5V MAX10A DC-DCコンバータ スイッチ基板&起動SSD
  • ケース 自作
  • 冷却 フロント 80mm FAN×3・CPU 90mm FAN×1
  • 内臓LCD LVDS接続  10.1インチ 1280×800ドット 16:10 IPS 液晶パネル
  • サイズ 幅335×奥行400×高さ100(mm) 突起物含む
  • OS Windows10 Pro 1607 64Bit
  • ドライバ WindowsUpdateにて適用
  • 動作音 アイドル(無負荷)時約20db、高負荷時約35db
  • ベンチマーク CPU-Z MultiThread Bench 2145(CPU負荷のみ)
  • ストレージ速度 読み込み400MB/s以上 書き込み350MB/s以上*4

*1:ストレージカードを8枚増設時

*2:PCIe NVMe変換カードを使用し速度はPCIe Gen2 ×1程度:要改造

*3:ストレージへの複数同時アクセスでは速度が低下します

*4:拡張スロットの性質上、SSDの実装枚数によって多少変動します

NAS PC フロントパネル製作

NAS PC製作 その3 製作後編

 前回本機内部の電気的な部分をほぼ完成させました。今回は残りのフロントパネルを製作します。

 

フロントパネル作図

罫書き図

 

 フロントパネルは横430mm×縦95mmで厚さ1mmのアルミ板を使い出来るだけシンプルに作ろうと思います。

 

パネル面は80mm FANを3基とLED付き電源スイッチを配置。

 

製作はまず罫書き図をアルミ板に貼り付け、カッターナイフやセンターポンチなどを用いてアルミ板に直線(折り曲げ、切断位置)や穴あけ位置を記します。

 

実際の加工

アルミ板に罫書き線を入れる

罫書き線を入れたアルミ板

 

 罫書き線を入れたアルミ板を加工します。まずは電動ドリルで取り付け穴や切り抜き部分の下穴を開けて、後に切り抜き部分を切除していきます。加工は総て手作業で行います。

 

一部部品を取り付け

 

 しまった!!罫書き寸法を間違えたぞっ!?

後の祭りというやつです(爆笑)

 

折り曲げ部分の寸法とケースの折り曲げ部分の寸法変化を失念していました(笑)

 

やってしまったのは仕方がないので曲げ部分を全切除して平板状態で使用します。

 

配線した状態

 

 加工が終わったパネルに冷却FANや電源スイッチを取り付けていきます。

写真はFANガードが不足していて1枚しか付いていませんが最終的な完成時にはフィルタ付きFANガードにする予定です。(予算の関係で後回しです)

 

実際の取り付け

 折り曲げ寸法を盛大に間違えた為、折り曲げ部をカットして本機に取り付けして寸法を確認します。

 

暫定的な完成

 

 フロントパネルが完成し本機筐体へリベット止めして固定しました。現在FANガードが鉄製の網になっていますが、長期運用を考えると埃などの侵入を許す結果となりますので後日FANガードを防塵フィルタ付きの物に交換したいと思います。

 

次回はマザーボードMini-ITXサイズに小型化して本機内部をスッキリさせようと考えています。

 

使用部材

Amazonで工作部材を購入するようになって店舗で購入することが無くなりました。時間さえ待てば必要な部材は安価に入手できます。便利な世の中になりました(笑)

内部がほぼ完成なNAS PC

NAS PC製作 その2 製作前編

 前回NAS PCの計画を立て使用部材の選定を行いました。今回内部がほぼ完成したので紹介します。

 

内部全景

NAS PC内部実装部品

 

 写真は配線図を元に製作したNAS PC内部。マザーボードはH110チップセット搭載の第六世代CPU向けの製品で、CPUにはCore i5-6500 、メモリはDDR4-2400(2133MHz駆動) の8GB×2枚で16GB、起動ストレージはM.2 NGFF(SATA) 128GB SSDを搭載。

 

MicroATXでも珍しい筐体前面側に拡張スロットを配置しています。

 

拡張スロットはPCI Express(以降PCIe) Gen2 x1(5GT/s:5Gbpsと同等)が合計8スロット分搭載されており、SSDが4枚載る拡張カードを8枚載せれば合計32枚のSSDを搭載できます。

 

内部拡張スロット

 

 拡張スロットは完全に筐体内で固定され外部からはアクセスできません。このスロットはストレージ増設専用となります。拡張スロットは使用するPCIe信号の違いにより写真の右側がA列、左側をB列としています。

 

現在は動作試験用に2枚だけストレージカードを載せています。

 

PCIeスイッチ基板

 

 PCIe信号を分岐増設する基板はマザーボードからPCIe x1相当の配線をUSB3.0 TypeAケーブルで接続し内部のスイッチチップで4基に分岐します。

 

PCIe x1信号は10本の線で延長できる事になります。(USB3.0ケーブルのシールド線も含め)

 

今回使用したスイッチ基板はPCIe Gen2に対応し、マザーボードがGen3であっても分岐先PCIeスロットは5GT/sの転送速度になります。この速度はUSB3.0をHUBを介して接続した状態とほぼ同等で信号伝達の欠点も似ています。

 

スイッチ基板の電源回り

 

PCIeスイッチ基板の電源は「本機では」12vをメインとし、5Vで各PCIeスロットに必要な3.3Vとスイッチチップの電源1.2Vを作って供給します。

 

12Vはスイッチング電源からFET SW(黒い小さな基板)を通って繋がります。

 

マザーボードと電源

 

 マザーボードは空気の流れを妨げない「部品の高さが低い」製品を採用。デスクトップPCなのに横載せSO-DIMMとか19V単一電源で動作するマザーボードだったりと多少普通のMicroATX PCとは構造が違ったりします。

 

現在マザーボードは12Vで無理やり(?)動作させていますが、テストの結果次第では安定性確保のため、ブーストコンバータを使って12Vから19Vを作りマザーボードへ供給するかもしれません。

 

マザーボードから拡張カードへ延長するPCIe信号はPCIe x16スロットから1本(A列)、Mini-PCIeスロットから1本(B列)の2本を各スイッチ基板へ接続しています。

 

A列PCIe信号の引き出しと起動用SSDが載る拡張基板

 

 起動用ストレージとA列PCIe信号の引き出しは写真のNVMe SATAコンボカードを応用して接続しています。

 

起動用ストレージ(上側)は電源3.3VをPCIeスロットから貰うので配線を省略できます。ただしSATAケーブルは必要です。

 

PCIe信号はNVMeソケットに形状変換基板を接続して1レーン分の信号線を延長しています。このPCIe信号はCPUのPCIeレーンに接続され、リンク最大速度は8GT/sあります。

 

B列PCIe信号の引き出しに使う青色の小さな基板とケーブル

 

 写真中央付近の青色の小さな基板がMini-PCIeスロットに接続された形状変換基板でB列側のPCIe信号を延長しています。このPCIe信号はH110チップセット側のPCIeレーンに接続され、リンク速度は5GT/sあります。

 

ストレージカードの固定は2か所のネジ止め

 

 拡張カードは固定用プレートを取り外し本機に装着した後、固定用プレートの付いていた穴を利用して筐体に穴を開けてスタットボルトで高さを調整して取り付けています。

 

A側、B側各列の2枚目以降のカードはPCIeスロットの間隔(約18mm)に合わせたスタットボルトで高さを合わせて取り付けます。

 

拡張カードは搭載するSSDが軽量な事と基板自体が割と丈夫な為、ネジによる変則2点止めでも十分保持されPCIeスロットからの脱落やズレもありません。

 

一つ条件があるとすれば「同一ストレージカード」を載せないと製品によっては固定用プレートの穴ピッチが違う為取り付けできない等の不具合が生じます。

 

なので最低でもあと2枚は同じストレージカードを購入する予定です。毎月2枚づつ購入していづれ8枚にしようかとも考えています。

 

今回は本機内部の電気的部分がほぼ完成し通電試験が可能なところまで完成できました。

 

次回はフロントパネル製作と各部のリベット止めを行う予定です。

 

使用部材

必要最小数で足りる類似製品を掲載

必要最小数で足りる類似製品を掲載

 

古いけどまだまだ現役な「NAS PC」を作ろう

NAS PC製作 その1 計画編

 比較的小型で大容量も可能なSSD増設型NAS PCを作ろうと考えています。前回2UラックサイズのSATA HDD/SSD搭載ファイルサーバーを製作しましたが、SATASSDやHDD接続にはケーブル類が煩雑になりやすくケーブルだけでスペースを取ってしまう場合があります。また電源などの配線類も増加して引き回しにも手間が必要です。何よりメンテナンスに手間が掛かり過ぎる負の側面もあります。

 

そこで今回、搭載できるストレージをM.2 NGFF(SATA) SSDに限定した比較的小型サイズで前回よりも配線が煩雑にならない方法で多数のSSDを搭載したNASを作ろうと計画しています。

 

目的

 M.2 SSDを多数搭載しても筐体サイズが比較的小さいNAS PCを製作する。

  • 電源は12Vのスイッチング電源を使用(単一電圧化)
  • ストレージはM.2 NGFF(SATA) SSDを使い信号線(ケーブル)を極力減らす
  • 最大32基のM.2 NGFF SSDを搭載可能にする
  • 所有部材を流用して出費を抑える(コレ大事)
  • 出来るだけ静音に作る(FANの音を抑えるなど)

 

具体的には

 マザーボードは従来のPCと同じだがSSDを増設するためにUSB3.0ではなくPCI Express(以降PCIe)と対応ストレージカードを使用して筐体内に固定した増設方法を採る。

 

USB3.0はどちらかと言えば外部増設の為の規格で、ケーブルや接続方法も着脱し易さに重きを置いている感じです。

 

PCIeマザーボードの増設スロットでお馴染みの規格で、本体内に内蔵するための形状が殆どです。昨今仮想通貨のマイニングに使われる機器がPCIeを使用してグラフィックスカードを演算機として複数接続する方式が考えられました。その方法はマザーボードのPCIeスロットから必要な信号線をケーブルを使用して延長し、延長した先にグラフィックスカードを接続する様です。また複数のグラフィックスカードを接続するためにPCIeスロットを多数配置したマザーボードや1組の信号線を複数に分岐するスイッチハブ(ライザー基板)なども登場しています。

 

今回の製作ではマイニング用機器をストレージ増設用に「応用」して複数のM.2 SSDを搭載します。

 

最後に能力的な事を書きますとマザーボードの有線LANは1Gbps(実測113MB/s)程度の速度なのでストレージ側のアクセス速度もソレを上回っていれば良いと考えています。なので最新のPCIeやM.2 NVMe SSDでなくてもUSB3.0接続のSSD並みの速度が出ていればNASとしては十分です。

 

構成

ケース

ケース(筐体)は10年以上前のデスクトップ型マイクロATXサイズの製品を使用します。サイズ的にはMicroATXマザーボードとTFX電源が載り、ロープロファイルサイズの拡張スロットがある比較的小型なケースです。

 

マザーボード

マザーボードは多少古い世代だけど電源が12V単一供給でも動作する製品を採用。具体的には「ASUS H110-MK20CDDP_MB」というACアダプタで動作するマザーボードを採用。(ACアダプタは19V仕様ですが12V供給でもブーストクロックやPCIeスロットの供給電圧が多少下がりますが動作はします。)

 

今回の製作ではPCIeスロットからの12Vは使用しません。

 

電源

電源マザーボードと増設ストレージを駆動できる容量を備えた比較的大容量な12V 40A 480Wのスイッチング電源を採用しました。12V単一でマザーボードが動作するためATX規格のように電源線が煩雑にならずに済みます

 

デカいけど安価だったので採用(笑)。

 

PCIe信号の延長

PCIe信号の延長はPCIeライザーケーブルと変換基板(スロット側)を使用し、マザーボードに合わせPCIe x16とMini-PCIeスロットから1組づつ信号を引き出します。

(ライザーケーブルはUSB3.0 TypeAまたはMicroUSB3.0形状の物を使用します。)

 

PCIe分岐

PCIe分岐(スイッチ)は延長されたPCIe信号線を接続し、複数に分岐する基板で本機には4分岐のPCIeスイッチ基板を搭載します。今回使用する製品はPCIe Gen2規格の物でアクセス速度は5GT/s(5Gbpsと同等)です。これはUSB3.0接続されたSSD等と同じ速度です。

 

現在Amazonで比較的安価に入手できる製品は総てPCIe Gen2×1(5GT/s:5Gbps)の製品です。

 

電源スイッチ

電源スイッチマザーボードの5Vをトリガーとして12Vを制御するMOS-FETを使用したスイッチ基板で1枚の基板で22Aの負荷に対応できます。このスイッチ基板をPCIeスイッチ基板の電源用に2基設置します。

 

2023年現在Amazonでは+側を制御する製品はこのタイプのみです。ー側を操作する製品はPCでは使用できません。

 

ストレージカード

(クリックで大きくなります)

ストレージカードはPCIeで接続し内部でM.2 NGFF(SATA) SSDを4基搭載できる拡張カードを使用します。製品としてはSSDをPCIeスロットの12Vから変換した電源で動作するタイプの製品を選別して採用します。対する製品としてPCIeスロットの3.3Vを電源として使用する製品がありますが本機では3.3Vの電源容量の関係で使用できません。

 

Amazonで同種のストレージカードが入手できなくなった時点で製作は中断します。だってストレージ載せられないし(笑)。

 

冷却FANは本機全体に外気を取り入れ循環させることでSSDや電源を最適な温度で運用できるように設置します。

 

大まかな機能部品はこれだけです。次に配線図です。

NAS PC配線図(クリックで大きくなります)

 

 基本的には普通のPCに拡張スロットの増設を行って、そのスロット総てにストレージカードを接続します。あとは各ストレージカードに任意のM.2 NGFF SSDを装着するスタイルです。

 

いきなり総てのスロットにストレージカードを装着すると購入費だけでもバカにならないのでストレージカードは2枚づつペアで段階的に増やしていこうと考えています。

 

どう考えてもストレージのM.2 SSDの購入が間に合いませんから(苦笑)。

 

今回はNAS PCの構想と機能部品の選定、配線図の作成までを行いました。

 

次回から実際の組み込みを段階的に紹介したいと思います。

MOUSE N410E64PROケースFAN追加改造

追記:2023年12月03日 追加加工とパフォーマンス

筐体に熱が籠らないようにしてみる

 本機購入後「無理な改造はしない」と言っている次の日にこの記事である(笑)。

 

本機のベンチマーク中の発熱が70度で頭打ち*1している様なので、SoCのヒートシンクにある程度の空流を設ければSoCの動作周波数を上げられると考えました。

 

目的

 SoCの高負荷時の発熱を下げると同時に動作周波数向上させるために筐体内に空流を設けヒートシンクの温度を下げる。

 

改造

 まずマザーボードの「丁度良い」3.3Vの場所を探します。条件は電源ONと同時に電圧が発生するポイント。

 

WiFiの3.3Vから電源を採る

 

 条件に合う場所はWiFi用M.2スロットの3.3V用コンバータの出力側から採ります。

 

GNDはメモリ横の空ランドから

 

 本機のマザーボードはGNDパターンが少なくFANの電源に有効なランドを探すのに一苦労しました。テスターで当たる程度の事ならどこでも良いのですが、半田付けとなると途端に場所が見つかり難くなります。

 

内部加工

FAN取り付け

 

 空冷FANは過去に分解破棄したノートPCの部品を利用しています。FANは定格5Vですがマザーボードから引き込んだ3.3Vで駆動させます。(煩いので)

 

取り付けはウレタン両面テープでしっかりかつ多少の上下方向の圧に対しても柔軟であるように面着しています。

 

あとは空気の通り道をスポンジテープで作ります。これは裏蓋に接触して意図しない方向に空流が逃げない様にするためです。

 

全体

 

 スポンジテープで筐体全体の約半分を仕切り、SoCのヒートシンクからM.2スロット部を通って筐体奥側の開口部から排気できるよう空気の流れを作っています。

 

筐体開口

筐体を開口

 

 排気口は液晶パネル付け根付近の筐体をFANの口径と同じ程度開口しています。

 

裏蓋の開口部(控えめに開けた)

 

 写真はテスト前の冷却効果を「半信半疑」状態で加工したため控えめに作業しています。

 

また冷却効果が「出た」場合はFAN直上にも開口部を設けようと思います。

 

効果確認

 加工が完了したのでSoCに負荷をかけて発熱と操作周波数を以前と比べてみます。

 

加工前

SoC 100%負荷時(1時間経過後)

CPU-Z Multi Thread bench:486(64Bit OS)

SoC温度:70度 動作周波数:1.6GHz

 

加工後

SoC 100%負荷時(1時間経過後)

CPU-Z Multi Thread bench:486(64Bit OS) 変わらない?

SoC温度:60度 動作周波数:1.7~1.8GHz(ふらつく)

 

 以上の結果から高負荷時の発熱が10度下がり、動作周波数は100~200MHz上昇したことになります。ベンチマークスコアが変わらないのはGPUにパフォーマンスがとられてCPUのスコアが変化しなかったと推測しています。

 

追記:追加加工

左右に同じ開口個所を設けた

 

追加加工後

SoC 100%負荷時(1時間経過後)

CPU-Z Multi Thread bench:491(64Bit OS) 

SoC温度:60度 動作周波数:1.72~1.82GHz(ふらつく)

 

 吸気口を増やした場合、ややパフォーマンスに伸びが見られます。これはiGPUの負荷は100%出し切っている状態で、CPU部の動作に余裕が出来たことでベンチマークのスコアが伸びたようです。

 

ちなみにSoCのCPU部にのみ100%の負荷をかけた状態では、

SoC のCPU部のみ100%負荷時(1時間経過後)

CPU-Z Multi Thread bench:682(64Bit OS) 

SoC温度:58度 動作周波数:2.2GHz(ふらつく)

 

吸気FANへの外気の流量が増え、より多くのFANの空気がSoCのヒートシンクへ流れるようになった為だと推測します。

 

結果

 筐体を開口しSoCのヒートシンクにFANで強制的に外気を通すだけで発熱や動作周波数を改善できる余地があることが判りました。

 

SoC温度が60度近辺では、動作周波数が1.7~1.8GHzと値の変化が緩やかなためこの辺りが改造による限界だと思います。これ以上はFANの騒音が増えたり筐体を穴だらけにする結末が見えます(汗)。

 

なので本機のパフォーマンス改善の改造はここまでにしておきます。

*1:頭打ちとはSoCの動作周波数と発熱がちょうど一定になり変化しない状態です。

MOUSE N410E64PRO入手

ストレージに難ありな14インチ液晶ノートPC

 本日大須は「じゃんぱら」にてMOUSE N410E64PROを税込9800円にて購入。本機はSoCにGemini Lake Celeron N4100、メモリはシングルチャネルでDDR4-2400 4GB、ストレージは64GB eMMCとM.2 SATA SSD搭載可能で14インチ ノングレア TNパネル液晶を搭載したFANレスノートPCです。

 

中古にしては綺麗

 

 天板にはマウスのマークが入っているだけで傷もなく綺麗な状態です。

 

裏面。吸気口も排気口もないファンレスタイプ

 

 裏側にはM.2 SSD(SATA専用)スロット以外は何もなくスッキリ。

 

パームレストも色剥げもなく綺麗

 

 キーボードの文字消えもなく綺麗な状態です。タッチパッドはやや大きめ。

 

液晶の表示も綺麗

 

 液晶も圧痕なども無く映りが綺麗です。ちなみにFHD(1920×1080ドット)表示。

 

マザーボード裏側

 

 電源有線化改造の為、マザーボードを取り外した所。

 

メモリは8GB分のランド(未実装部分)がありバリエーションで8GBの製品が存在しそうです。

 

マザーボードは100×200程度と小型。

 

マザーボード表側

 

 マザーボード表側はヒートシンクの銅板が目立ちます。銅板の面積は広めです。

 

SoC(中央)

 

 ヒートシンクを外した所。中央にSoCのN4100があります。その左隣はeMMCとBIOS ROM。

 

電源改造

ACアダプタポート

 

 本機筐体からバッテリーを撤去しています。

 

ACアダプタは19Vのタイプが付属していましたが、マザーのACアダプタポートは我が家の共有電源化の為取り外されます。

 

延長コードを直付け

 

 ACアダプタポートを外して延長ケーブルを半田付けしします。

ついでに抜け防止に結束バンドで電線を位置決めしています。

 

取り付けた所

 

 延長ケーブルを取り付けたマザーボードを筐体に戻した所。筐体の穴から必要以上にケーブルが抜けない様に結束バンドで固定しています。この後結束バンド周辺をホットボンドで固定してケーブルが動かないように固定しています。

 

その他の改造ではスピーカーの配線をコネクタから外して無音化。さらにカメラとマイクも配線を外して無効化しています。(Windows10個人情報保護対策)

 

OS

 本機にはWindows10 Home 1607 64Bit版をインストール。

例に漏れずMouseのHPでは一見さんではドライバーBIOSのダウンロードができません

Mouseのアカウントを作りログインした状態でないとドライバーやBIOSデータは入手できません。

ついでに言うと本機の製品ページは削除され存在していませんでした。

 

Mouseのアカウント取得前にOSをインストールした私は、同型SoC N4120搭載のBMAX B2 Plusのドライバを使用して不明デバイスのドライバをインストール。

 

WindowsUpdateを合わせて総てのデバイスにドライバをインストールできています。

 

パフォーマンス

 ストレージのeMMCが搭載されていますが、アクセス速度が読み込み76MB/sと非常に遅くDiskInfoで状態を見れないほかバックアップソフト等でもeMMCを認識しないなど謎が多い為、eMMCは使用せずM.2 NGFF(SATA) SSDを増設して使用します。

 

ストレージをM.2 SSDにしたら本機の挙動が軽くなりました。

 

ベンチマーク

 本機も例に漏れずSoC温度に比例して動作クロックを下げてしまいます。SoCにCPU・iGPU共に100%の負荷をかけて発熱とベンチマークスコアを確認しています。

 

SoC 100%負荷時(1時間経過後)

CPU-Z Multi Thread bench:486(64Bit OS)

SoC温度:70度 動作周波数:1.6GHz

 

SoCの温度はファンレスの本機にしては優秀と言えます。動作周波数の制御でうまく発熱をコントロールしていると感じます。

 

アプリケーションの動作は内蔵eMMCを使わずM.2 SSDを使用した場合は結構良い動きをしています。良くも悪くもAtom系SoCですがWEBブラウズや動画、音声の視聴などは普通にこなします。

 

ただゲームに関してはAtom系SoCのパフォーマンスにプラスしてメモリがシングルチャンネル動作の為、3D系の作品はまず快適には動作しないでしょう。ベンチマーク中のスコアも寂しい値でした(笑)。

 

それでもテキストベースのアドベンチャーや過去のエミュレーターで動作が軽い物ならば本機でも十分動作するようです。

 

グラフィックスパフォーマンスが低いのに表示画面をフルハイ液晶にしているのも動作を重くしている原因とも言えます。この辺りは好き嫌いが判れるところです。

 

その他に

 本機には

があります。バッテリーを撤去したため筐体内部に非常に広大な空き地が出来上がっていますが、無理して改造などせず現状のまま使用していこうと考えています。

 

 

NEC VersaPro VH-3 (PC-VKT12HZG3)の発熱について

結論から言うと「作りが悪い」

 某ジャンクショップから入手したNEC VersaPro VH-3でしたが、液晶画面を破損させたので分解破棄しました。マザーボードとスイッチ基板、電源コネクタ周辺のみ保存していましたが、この際にSoC周辺の不可解な発熱について調査しました。

 

SoCの放熱には60mm×60mmよりちょっと大きい程度のアルミ板とSoCとの接触面にサーマルパッドが使われており、サーマルパッドとSoCの隙間が1mm程度あるので劣化次第では発熱が十分に逃がせない作りになっていました。

 

SoCの発熱がサーマルパッドを通って放熱板に伝わるまで時間がかかるため放熱板で熱を逃がしても瞬時にSoCの温度を下げるに至らない構造でした。(熱の伝わりがゆっくり)

 

改善策

発熱テストの様子

 

 上の写真は本機のマザーボードに太古のGPUクーラー(笑)を導熱両面テープで面固定しています。

 

サーマルパッドの代わりに1mmのアルミ板を使用

 

 SoCのサーマルパッド(劣化)を撤去し、SoCと放熱板が接触するように1mm厚のアルミ板をSoCサイズにカットしてサーマルグリスを塗布して取り付け。

 

放熱板にはジャンクGPUより取り外したクーラーを導熱両面テープで全面貼り付けして面着しています。

 

本来この方法「SoC+サーマルグリス+アルミ板+サーマルグリス+放熱板+クーラー」では熱伝導ロスが大きく放熱効果は低いと思われますが本機では違った結果が出ています。

 

もっと効果的なのはCNCなどでアルミ板から削り出し、直接SoCに接触させるように自作するのが一番効果的です。

 

SoCの発熱

SoCの負荷時の発熱と動作周波数

 

 上の数値はSoCのCPU部に100%の負荷をかけて温度と動作周波数をモニタした結果です。

 

本機は負荷時には「放熱対策が出来ている状態でも」常時1.8~1.9GHzで動作し、瞬間負荷(数秒)では3.2GHzで動作します。さらにSoC温度が65度を超えると動作周波数を容赦なく下げていきます。(放熱対策が出来ている状態では65度には達しません。高くても55度前後)

 

これはBIOSに設定されたSoCの電力設定パラメータにより固定されユーザーは変更できません。

 

1.8GHz動作時のパフォーマンス

ベンチマーク結果

 

 上のスクショはSoCに100%の負荷をかけた時のベンチマーク結果を表しています。

 

まとめ

 本機はSoCのサーマルパッドを撤去しアルミヒートシンクを直接接触させることで放熱性能を改善でき、それによる恩恵は常時1.8GHz駆動可能なノートPCとして使う事が出来るようです。

 

ただし熱対策にはヒートシンク(アルミ板)部に空流を設け、筐体内に熱が籠らないようにする改造が必要。

 

一番の対策は冒頭の写真のようなFAN付きクーラーを直付けするのが一番の方法ですが、ノートPCとして筐体に設置するのは極めて困難です。

 

あとは動作周波数はBIOSで決定されている為、放熱を良くしてもこれ以上(1.8GHz駆動)の改善は望めない様です。

 

今後の予定

 残ったマザーボードは液晶一体型コンソールマシンとして再利用しようかと考えています。癖が判ったので「それなりの」利用方法があると思います。

2Uラックマウント型PCサーバー製作 完結編

SATA SSD 24基搭載可能なサーバーとして完成

 本機製作の最終回はテスト目的で搭載していたPCIeライザーカードとM.2 NGFF SSDストレージカードを撤去。2.5インチHDD/SSDが24基搭載可能なサーバーとして完成させました。

 

ストレージカードはPCIe Gen3 x1接続

 

 PCIeライザーカードを撤去してマザーボードのPCIe x16スロットにはPCIe x1ライザーコネクタを直配することでストレージカードをPCIe Gen3 x1 8Gbps接続にしています。

 

これにより2.5インチSSDへのアクセス速度は550MB/s程度まで出せるようになりました。

 

全景

 

 本機ストレージは2.5インチHDD/SSD専用のPCサーバーとして完成しました。

 

取り外したPCIe4ポートライザーカードやM.2 NGFF SSDカードは次に製作中のM.2 NGFF SSD専用のPCサーバーへ搭載することになりそうです。

 

本機は筐体が巨大でSATA信号ケーブルが煩雑になりメンテナンスも手間がかかるため次は信号ケーブルの無い現在よりもメンテナンス性の良いストレージサーバーを作ろうと考えています。