Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

2Uラックマウント型PCサーバー製作 その18

パワーアップもろもろ

 先回暫定的な完成となった2UサイズのPCサーバーを今回は機能アップさせます。

 

パワーアップ箇所

  • CPU交換によるパフォーマンスアップ
  • 対応メモリの増量
  • M.2ストレージカード交換(速度アップ)
  • ストレージ増設(2TB)

 

CPU強化

 以前第六世代i5のCore i5-6500を載せていましたが、本日ドスパラのジャンクコーナーでCPU付きマザーボードを購入した中にCore i7-6700がありましたので本機のCPUをこのCPUに乗せ換えます。

 

パワーアップの恩恵

 CPU-Z Multi Thread Bench:1562(Core i5-6500) 発熱70度程度

から

 CPU-Z Multi Thread Bench:2262(Core i7-6700に交換後) 発熱90度程度

へパフォーマンスアップ。

 

現在装備している薄型CPUクーラーでは発熱が非常に高い為、CPUのブーストクロックを3.7GHzから3.5GHzに下げて発熱を抑えます。

 

 CPU-Z Multi Thread Bench:2084(Core i7-6700 3.5GHz) 発熱80度程度

 

パフォーマンスアップは嬉しいのですがさすがにCore i7を想定していなかったため熱を逃がし切れていない様です。ですがブーストクロックを多少下げることで長時間高負荷が続いても熱暴走せずに動作できる温度で駆動できています。

 

メモリ増量

 これまたドスパラで購入したジャンクマザーにCPUと一緒に付属していたDDR4-2133 8GB×2枚を本機に移設し、メモリ量を4GBから16GBへ増量しました。

 

容量は増えましたがメモリ速度が2400MHzから2133MHzへ下がった為パフォーマンスへの影響が心配されましたが、上のCPUベンチマーク結果から以前よりも性能UPしていることが確認できましたので良しとします。

 

ついでにハイバーネート設定をOFFにしてページファイルを削除することによりストレージへの負担を減らすことが出来ました。

 

M.2ストレージカード交換

 以前追加増設したM.2 NGFF SSDカードはPCIe Gen3 x2接続で6Gbpsの速度を出す仕様でしたが、本機に搭載した時点でPCIe Gen2 x1になった為パフォーマンスが出ずにアクセス速度は読み込みで350MB/s程度と低い値でした。

 

そこで新たにPCIe Gen3 x1対応のM.2 NGFF SSDカードを購入して乗せ換えています。

交換したストレージカード

 

 新たに搭載したストレージカードはPCIe x1接続なため不要になったPCIe x16変換コネクタを撤去してライザーコネクタを接続しています。

 

動作中

 

搭載できるストレージが5基から4基に減りましたが、アクセス速度は読み出し450MB/s、書き込み430MB/s程度出ている為PCIe Gen2の5Gbpsの速度に近い値が出せるようになりました。

 

ストレージ増設

 新たに2.5インチSSD 2TBを中古で1基購入して本機に追加しています。物はCrucial MX500 SSD 2000GBで使用時間7000時間弱の健康度96%の品です。

 

このSSDをマザー側SATAポートの1つに接続しています。読み出し速度は563MB/s、書き込みは500MB/sと6Gbpsに近い値が出ています。

 

このような感じで余裕がある時にでも徐々に2TBづつSSDを追加(交換)増設して近い将来フルSSD実装にしていこうと思います。

 

今回は完全な衝動買い(笑)

 今回2U PCサーバーを増強することになったのはドスパラでCPU、メモリ、マザーの投げ売りがあったおかげで第六世代CPUのi7が16GBメモリ付きで税込1000円で売られていた事で暴走して購入に走ってしまいました。

 

他にもCore i5-6400+DDR3-1600 8GB1枚、マザーは置いておくとして友人からCore i3-7100Tを頂いて本日だけでCPU3個入手しています。

 

あとはストレージカードをAmazonで取り寄せて、M.2 PCIe to PCIe USB3×4ライザーも発注しています。後者は今後構築するストレージサーバー用の部品となる予定です。

10年前のPCケースを自分好みに作り替える その1

10年前のMicroATXケースを改造する

 ちょっと不便な旧式PCケースを私好みに作り替えようと考えています。

 

物は旧Dospara Prime製品のMicroATX型デスクトップケースです。

 

現物(写真中央)

 

 以前第六世代 ACアダプター駆動のマザーボードを入れてPCとして利用していましたが、今回構成変更を行う為に本機筐体を大改造することにしました。

 

ケースを作り替える理由としては・・・

  • 拡張ベイが旧世代の方式(3.5インチFDDや3点締め5インチ)
  • 拡張ベイが不要(内蔵SSDは総てM.2に移行させるため)
  • ATX規格の電源が嫌い(配線数が多く取り回しが面倒)
  • 空気循環不足(設置面積に対してケースFANが少ない)
  • MicroATXマザーボードは使わない(載せてもMini-ITX)
  • 出来ればマザーボードを小さいものにして内部増設を拡充したい

まぁ一番の理由は市販のケースでは私が満足する部品配置が難しいのと、DIYするならケースや部品の配置も自分の好きなように作りたい為です。

 

解体

インナーフレームからバックパネルを分離

 

 まず筐体に打ち込まれているリベットを総て取り外し、板金を総てバラします。

 

筐体は外装とインナーフレームを重ね合わせた構造になっており、インナーフレームの凸凹や5インチベイや3.5インチベイが邪魔なので総て取り除きます。

 

ついでにインナーフレームが不要となるのでインナーフレームからバックパネル部を切り出して分離します。

 

バックパネル

 

 バックパネルには故障したTFX電源のAC電源側パネルを同じように切り出して取り付けています。(写真中央右側)

 

これで見た目はTFX電源風でも内部ではスイッチング電源を内蔵した駆動も可能になります。

 

具体的にはATX電源のようにゲーブルだらけにしなくて済みそうです。

 

バックパネルの仮付け

 

 切り出したバックパネルをフレームに仮付けして歪みなどを直しています。

 

インナーフレームを除去したためフロントパネルや旧世代の拡張ベイと内部の凹凸が無くなりスッキリしています。

 

これで自由に部品を配置し自分好みなDIY PCが製作できます。

 

蓋を被せた内部

 

 内部は375mm×328mm×93mm(内寸)のサイズがあり拡張ベイが無くなった分、自由にストレージなどが配置できます。

 

またバックパネルの開口部を加工すれば様々な規格のマザーボードを内蔵させることも可能です。

 

予定ではマザーボードに12V単一電源で駆動可能な製品を採用し、電源の省スペース化を考えています。

 

フロント開口部

 

 本機前面には何も付いておらずフロントパネルを自作する必要があります。

 

フロントパネルの大きさは横330mm×縦95mmで予定では80mm FANを3基と、LED付き電源ボタンを1つ実装したアルミ板をリベット止めして固定します。

 

吸気優先でFANを取り付けデザインには拘らない様にします。

 

左側面と上面への固定はアルミ板を15mm程度直角に折り曲げて蓋側の固定爪に差し込む方式を採る予定です。

 

次回

 今回はここまでです。次回は10月初旬を予定しています。

 

次はフロント部分の加工と各部のリベット固定を行う予定です。

2Uラックマウント型PCサーバー製作 その17

ストレージ30基搭載に挑戦

 今回はPCIe x1増設実験を兼ねたストレージの追加を行っています。

 

現在本機のマザーボードにはPCIe Gen3 x16スロットがありますが、使用するのは1レーンのPCIe Gen3 x1の信号でストレージを増設しています。

 

今回PCIe x1スロットを複数に増設して色々なカードの拡張に利用できないか調べるのが目的の半分です。

 

もう半分は本機筐体の電源側に結構空間が開いており「何かしら増設してやらないとスペースの無駄だなぁ」と考えた末に「もうイッチョ、ストレージを増やすか」と考えに至った訳です(笑)

 

PCIe信号を複数に分岐させる

 1つのPCIe経路を複数に分岐させて「見た目上」複数のPCIe経路にする方法があります。有名なのが仮想通貨のマイニングで使用されるPCで、このマイニングには強力なGPUの能力を必要としたものがあります。

 

そこでGPUの演算能力を高めるためにグラフィックスカードを1つのマザーボードに複数枚接続することで演算能力を高める手法が用いられています。

 

この複数のGPUを接続するのに使用されるのがPCIe信号なのですが、GPUの駆動に必要なPCIeのレーン数は1レーンあれば十分な様です。実際にAmazonなどで入手できるマイニング用とされるPCIe増設用機器は1レーン分の信号を用いる製品が大半です。

 

そこで私もこのPCIe信号を複数に増やす技術を「ストレージの増設」に「応用」できないか考えた訳です。

 

PCIe x1信号を4つに増やすカード

 

 上の写真はマザーボードのPCIe x1信号を4つに分岐してUSB3.0コネクタで出力するカードです。

 

4つのUSB3.0コネクタにはPCIe x1の信号が出力されています。電源の12Vは出力されないので接続先の機器で電源を用意する必要があります。

 

この製品はPCIeポートマルチプライヤーと呼ばれ、PCIe Gen2 x1信号を4つに分岐できます。つまり5Gbps接続になります。

 

USB3.0形状のPCIe x1コネクタ

本機内蔵の為PCIe x16形状にライザーコネクタを追加

 

 上の写真はUSB3.0形状(規格上USB3.0とは互換性はありません)のPCIe x1信号を元のPCIe x1スロット形状に延長する変換基板です。電源はコネクタ基板の電源コネクタのランドへ直接配線を半田付けしています。

 

また今回接続する増設カードのスロット形状がx16なので形状を合わせるためx1をx16にするライザーコネクタを追加で接続し、信号劣化によるリンク速度低下を抑えるため銅箔でシールド処理しています。(見た目かなり変ですが)

 

PCIe x1ポートマルチプライヤー基板を設置した様子

 

 設置したポートマルチプライヤーはPCIe x1接続のロープロファイルサイズの基板で本機にも余裕で内蔵可能でした。

 

電源線を追加したコネクタ基板

 

 新しく追加したポートマルチプライヤー基板から電源が出ていないのでマザーボードの12Vをコネクタ基板に接続しています。

 

動作確認

ストレージ増設カードを追加して動作テスト

 

 上の写真は追加したポートマルチプライヤー基板にストレージカードを新たに追加して動作テストしている様子。

 

設置済みのストレージカードと同時使用が可能かをテストしています。

 

テストの結果は「何の不具合もなく普通に認識して動作」しています。何か一波乱あるかと身構えていましたが杞憂に終わりました(笑)

 

本機にストレージカードを増設

 PCIeポートを増やすためポートマルチプライヤー基板を追加して増設カードも普通に認識して動作することが判りました。

 

本機筐体の電源部分に空き空間が多い為、テストに使ったストレージカードをそのまま増設してみようと思います。

 

ストレージカード増設

 

 上の写真はテストの時使用したストレージカードをアルミ板に固定してPCIeコネクタ基板を接続した様子です。電源は12Vスイッチング電源から直に引き込み、マザーボードの電源ONをトリガーにしてFET SW基板でストレージカードに供給しています。

 

電源についてはマザーボードの電源変換基板の能力ではフル実装のストレージカードを駆動するのは厳しいと判断したための措置です。

 

今回追加したストレージカードはPCIe Gen3 x2接続の基板で無理やりx1にした挙句、Gen2の5Gbpsでリンクしている為想定通りの速度は出ていません。

 

追加したストレージカードのアクセス速度は読み出し350MB/s、書き込み300MB/s程度の速度になりました。(NGFF 1TB SSD使用時)

 

ちなみに先に実装していたSATAカードのアクセス速度は読み出し450MB/s、書き込み400MB/s程度あります。(2.5インチ 512GB SSD使用時)

 

ですが本機運用上1GbpsのLAN接続なので100MB/s程度出ていればOKということで増設は成功とします。

 

まとめ

 マイニングに用いられるポートマルチプライヤーは普通のPCの増設用にも有用です。

  • ポートマルチプライヤーはPCIe Gen2 5Gbpsの製品が安くて入手し易い
  • 形状もPCIeカードからM.2 2280カードまで様々な製品がある
  • ドライバ要らず
  • Gen2でも5Gbpsの速度が出るとは限らない(経路のノイズ対策はしっかりと)
  • 電源が別途(別経路で)必要な場合がある
  • USB3.0コネクタを採用しているがUSB3.0信号は出ていない(混載注意)
  • USB3.0形状の製品にはUSB3.0ケーブルが流用できる(良質な製品を選ぶ)

 

電源増強

 本機のマザーボード側電源になる12Vのスイッチング電源を現在の8A 100Wから17A 200Wに乗せ換え。

 

交換した電源(中央下)

 

 写真は交換後の様子。12V 17A(最大20A)の製品ですが構造上かなり無理をしている為、空気循環の良い環境が必須です。ヒートシンクに密着する形で二次側のコンデンサが実装されている為、高負荷な状態が長く続くと発熱によりコンデンサの寿命を縮める恐れがあります。

 

製品としては出力の大きさの割にサイズが小型なので非常に重宝しています。

 

これで本機のCPUをブーストクロック状態で駆動できるようになりました。

 

完成

 

 今回で本機の加工は終了し暫定的な完成となります。

 

いや~長かった。

 

まだ所々不足部品はありますが無くても問題ない部分なので「気が向いたら」取り付ける予定でいます。

 

これで、Core i5-6500搭載ストレージ30基(起動ディスク含む)、うち24基2.5インチ、6基M.2 NGFF・NVMe SSD接続可能な2UラックマウントサイズのNAS PCが完成しました。

 

DELL Latitude 5290入手

液晶不良のジャンクなLatitude 5290

 本日大須の某ジャンクショップでDELL Latitude 5290を入手。価格は税込2980円でした。

本機

 

 本機は液晶不良、メモリ、ストレージ無しの品で、SoCに第八世代Core i3-8130Uを搭載したDELLのビジネスノートで、DELLのHPにSoCや構成情報が無いBTO製品になります。

 

裏側

 本機はジャンクという事で色々と欠損部分がありましたので我が家に持ち帰ったその場で改造開始。

 

手始めに裏側筐体蓋の埃侵入防止用のビニール製の網を撤去。吸気効率を上げています。

 

本機内部(不足品追加後)

 

 本機内部は意外に綺麗でメモリスロットが2つ、ストレージが2.5インチかM.2 2280 SSDの排他設置(本機はM.2 SSD仕様でした)、M.2 WWANスロット、M.2 WiFiスロットがあります。

 

バッテリーが付属していましたが即撤去しバッテリーレスで運用します。電源アダプターは45W又は65WのDELL純正の物が使用できるようです。

 

純正以外のアダプタの場合正常な動作が見込めない可能性があります。試しに我が家の19V共有電源を接続しましたが起動しませんでした。

 

ストレージ周り

 

 M.2スロットはストレージ用(写真右側)とWWAN用(写真左側)の2つがありますがWWANを利用しない場合M.2 2242サイズのSSDが装着できます。BIOSでもM.2 NGFF 1TB SSDが認識しました。

 

メインのM.2 ストレージはNGFF又はNVMeの2280サイズのSSDが装着できます。

 

本機のバリエーションとして2.5インチHDD又はSSDが装着できるようですが購入した本機には接続ケーブルや取り付け冶具が付属していませんでした。

 

あとマイクロSDスロットも装備しています。

 

メモリ周り

 

 メモリはDDR4-2400が2枚装着できます。動作チェックでは手持ちの4GBと8GBで12GB装着しています。BIOSでもデュアルチャンネルで認識しています。

 

WiFi

 

 通信関連は1Gbpsの有線LANと11ac 866Mbps対応WiFiカードが実装されています。

 

試しに通電

 

 本機にWindows10をインストールした状態です。液晶画面右上に液漏れが発生しています。使えないこともないですが非常に気になります。

 

その他は全体的に綺麗な状態で故障個所はありませんでした。

 

本機は標準でWEBカメラが搭載されておらず必要ないユーザーにとってはWindows10以降のセキュリティー不安を感じさせない安心な作りです(笑)

 

ついでに我が家恒例のセキュリティー&環境対策で内蔵マイクを撤去し、内蔵スピーカーへの配線を外しています。

 

液晶パネル交換

 折角購入したノートが画面不良で使い辛いのでは面白くありません。そこで本機と同サイズの液晶パネルを用意してパネル交換を行いました。

 

交換完了

 

 写真はいきなり交換が完了していますが、交換作業ではパネルの型番違いによる微妙なサイズ違いで本機の液晶側筐体をかなり改造しています。

 

交換作業には約二時間を要しました(汗

 

加工後の様子

 

 液晶パネルが純製品とは違い多少サイズに差異があるため「できるだけ目立たないように」加工しています。

 

それでも写真のように液晶側ベゼルから液晶パネルの筐体がはみ出したり、表示部が見切れた為ベゼルを開口して表示が見えるように加工しています。

 

そして本機は元々12.5インチHD(1366×768ドット)の製品が採用されていましたが、今回手元にあった12.5インチFHD(1920×1080ドット)の製品を接続したら運良く普通に表示できました。

 

まぁ本機のBTOオプションにFHDパネルの製品が存在するので元からFHDパネルに対応する作りになっているのかもしれません。

 

パフォーマンスと発熱

 本機はかなり発熱します。SoCのCPU部とiGPU部に100%の負荷をかけて1時間放置した状態では・・・

 

CPU-Z Multi Thread Bench:413(64Bit OS:CPU&iGPU負荷時) 

2.3GHz動作で発熱は80度まで上昇します。

 

感触としてはiGPUの負荷により発熱制御が行われパフォーマンスを調整しながら動作している感じです。

 

ちなみにCPU部だけに負荷をかけた状態では

 

CPU-Z Multi Thread Bench:950(64Bit OS:CPUのみ負荷時)

3.3GHz動作で発熱は90度まで上昇します。その後ブルースクリーンエラーで停止することがありました。

 

長時間の高負荷状態は危険だと判断しパワーマネージメントツールなどでターボブースト時のクロックを制御しようと考えています。

 

現在サーマルグリスを切らしている為作業できませんが、本機のSoCクーラーを外してメンテナンスが必要かもしれません。

 

OS

 本機は64Bit OS専用で世代的にWindows11がインストール可能な様ですが、我が家ではWindows10をインストールしています。

 

ただインストールするバージョンによってはDELLが提供するユーティリティーのインストールが出来ない場合があります。我が家でもパワーマネージメントユーティリティーやパワーシフトユーティリティーなどがインストールできませんでした。

 

そんなこんなで

 第八世代Core SoC搭載でデュアルチャンネルメモリとデュアルストレージが可能なフルHD液晶搭載のノートPCをゲットできました。

MLPC3 マザーボード交換 初代化(笑)

マザーボードを第七世代Core SoC搭載NUCに戻した

 以前BMAX B2 Plusのマザーボードを入れていた本機ですが、第七世代Core SoC搭載NUCを内蔵していたSLPCに電源系の不具合が見つかったので一時的にお蔵入りさせました。

 

マザーボード自体が浮いた状態になったため本機に内蔵し直して以前問題になった熱問題を解消しようと思います。

 

液晶表示部

 

 まずは液晶表示部ですがこちらは以前のままです。一度制御基板から音声を採りましたが古いソフトウェアがHDMI音声に対応していなかった為、マザーボードに音声出力のあるNUCを採用しました。

 

マザーボード

 

 今回の改修ではFANの向きを排気から吸気に変更しています。

 

NUCの発熱は50mm FANでは逃がすことができないと考えていましたが、逆に吸気して狭いケース内に流入させることで熱を下げることが出来ました。

 

追加としてUSB 2.0 HUBを追加して不足するUSBポートを補います。これでフロント正面のUSBポートにゲームパッドやマウスを接続しなくても済みます。

 

FET SW基板の二次側にコンデンサを追加していますが後に電源のDC-DCコンバータに取り付けたいと思います。現在12Vに対して16V耐圧のコンデンサを付けている為寿命的に心配なので25V 2200µFに交換します。

 

ストレージ

 

 昨今M.2 NVMe SSDの価格が下がって2TBの製品も1万円を切る製品が出てきたのでSLPCの様にM.2 SSDを「ゲーム用に多数搭載しなくても良いのではないか?」と考えて最大2TBのストレージで運用し、もし増設が必要ならばUSB3.2接続のUSBメモリSSDを1基追加しようと考えています。

 

本機正面

 

 本機正面は固定ビスを皿ビスに変えて不格好な出っ張りを無くした程度です。

 

上面

 

 ケース上面に空いていた穴を塞いでいます。

 

効率的なエアフローを確保するため余分な空気の逃げ道を塞いでいます。

 

左側面

 

 こちらもエアフローを考えてマザーボードのSoCクーラーの排気のみ出せるように余分な穴を塞いでいます。

 

後ろ

 

 後ろ側は多少改造を施しています。

 

まず追加したUSB2.0 HUBの3ポート分の穴を開けています。(背面上方)

 

USBポートの開口が干渉したため、USBポートの下にWiFiのアンテナを設置。金属筐体の為しかたなくアンテナ基板を外側に貼り付けています。

 

機能面の改善

 簡単に言えば高負荷時に熱暴走を起こし画面表示が停止する問題が解消しています。

 

ただ現象が起きていたPSO2 NGもアップデートにより本機での実行が苦しくなって来た事と、私個人の眼精疲労による3D酔いの症状が悪化してきたので3Dゲームのプレイが少なくなったとも言えます。

 

現在の本機

 コンシューマーゲーム機やアケードゲームのエミュレータなどのテストやWindows7からWindows10までのWindowsゲームを実行しています。

 

今後の改修予定

 現在ランドスケープ(横画面)専用でスタンドを設置していますが、アーケードゲームエミュレータを動作させるのに縦画面が有効な場合があり本機も縦画面に対応した作りにしたいと考えています。

 

まだ構想段階で実現するかは未知数ではありますが(笑)

モバイル シンクライアント Atrust mt182w入手

リモート端末に使えるシンクライアント

 今月初め大須の某ジャンクショップでAtrust mt182wを入手。税込980円でした。

 

本機(外観は綺麗)

 

 本機はOSにWindows 10 IoT Enterprise 2019 LTSCを採用した企業向けシンクライアントでSoCにIntel Braswell Quad Core X5-E8000、メモリはDDR3L-1600 4GBを1スロットでシングルチャネル搭載可能です。

 

コネクタと周辺部品が実装されていないM.2スロット

 

 ストレージは交換可能な32GB eMMCモジュールでほぼ入手不可能。そのほかにはマザーボードにM.2 SSD用のランド(未実装パターン)がありますが部品が実装されておらず増設不可能でした。

 

メモリスロットは1つだけ

 

 本機はロースペックに見合った最低限の作りでメモリもSODIMMでDDR3L-1600が1枚実装できます。

 

放熱効果が素晴らしいヒートシンク

 

 本機が優れている点は放熱に力を入れている事でAtom系SoCではあるものの過剰ともとれる大きさのヒートシンクでFANレスを実現しています。

 

実際の発熱もCPUコアだけの高負荷時で50度台と非常に優秀で発熱によるCPUコアのクロックダウンは起きません。常に2.0GHz(バーストクロック)で動作し続けます。

 

この辺りは日本のPCメーカに見習ってほしいくらいです。特にNECPanasonic富士通辺りですが。

 

珍しいeMMCモジュール

 

 本機のストレージは交換可能ながら入手困難なeMMCモジュールが付属していました。

 

SIMカードスロットのランド

 

 本機はLTEカードが内蔵可能(スロットが実装されていませんが)でSIMカード用のランドもあります。

 

ほかにI/OとしてUSB3.1 TypeAが2個、USB3.1 TypeCが2個、ヘッドセット、HDMI、マイク、WEBカメラ、スピーカーが実装されています。

 

キーボードとタッチパッド(指紋認証付き)

 

 キーボードは文字消えもなく非常に綺麗でした。また指紋認証付きタッチパッドも綺麗な状態で実装されています。

 

外観

 

 本機はフルアルミ筐体で質感も申し分なく重すぎないバランスの良い製品です。

 

液晶はFHDのIPS液晶

 

 本機の液晶パネルは14インチFHD(1920×1080)のノングレア IPS液晶で表示は綺麗です。

 

パフォーマンス

 本機はAtom SoC X5-E8000 4コア 1.04-2.0GHzでシングルチャネルのDDR3L-1600メモリを搭載しておりお世辞にもパフォーマンスが良いとは言えません。

 

ただ企業がリモートデスクトップを利用するシンクライアントとしては良い製品だと思います。

 

サーバー次第ですがリモート接続した状態でWEBブラウズや動画・音声の視聴などは問題なく実行できました。

 

本機にWindows10 Home 1607 64bit版をインストールしてパフォーマンスをチェックしました。

 

CPU-Z Multi Thred Benth:271(64Bit OS:CPUのみ高負荷時)

ベンチマーク時の本機全体の消費電力:19.2V 0.51A 9.8W

 

メインでガシガシ使うにはまったりしていますがリモートクライアントでの使用や古めの2D系ゲームならプレイできそうです。

 

非力なSoCにシングルチャネルのメモリなので表示系に多少ラグを感じますがFHD画面なので致し方ないと思います。

 

感想として

外装が綺麗で内部は日本も見習ってほしい優秀な作りです。Atrustは台湾の企業ですが製品の出来栄えとしては最高に値すると思います。

 

作りとバランス、PCとしての割り切った性能は企業モデルらしくはありますが。

 

追記

 後にUSB接続でmSATA SSD 128GBを追加増設(内蔵)、電源の共有電源化、バッテリー排除を行い現在に至ります。

 

2Uラックマウント型PCサーバー製作 その16

更新:2023年08月14日 空き容量表示記事変更

更新:2023年08月19日 Windowsのバグの為ファイル共有設定方法変更

 

複数ストレージの簡単ファイル共有

 前回までで本機は実働可能状態まで製作できました。

 

今回は実際にファイルサーバーとして使えるように設定することになります。

 

大前提として

  • Windows10の基本機能だけで実現する
  • 本機ストレージはRAID動作はさせない(すべてシングルドライブ設定)
  • ストレージはドライブレターでの制御をさせない
  • 他のPCからは本機の共有フォルダは1つだけ表示させる(不具合あり)
  • 総てのストレージを同時にファイル共有する(不具合あり)
  • リンクフォルダのファイル共有

 

Windows10の基本機能だけで実現する

 本機のファイル共有はWindows10のSMB1.0を使用した「ファイル共有」で実現し、他の特別なソフトウェアを使用しないで実現させます。

 

本機ストレージはRAID動作はさせない

 私はRAIDというものを信用していません。こと自作PCに於いてはコネクタ類の接触不良などで簡単にRAIDボリュームが破壊され修復不能に陥ることが多い為です。

 

本機の様に24基+拡張予定の5基を合わせるとWindowsで管理できるドライブレターの数を超えてしまうためRAID機能を使って複数のストレージを1つのボリュームに纏めるなどの方法がありますが我が家では採用しません。

 

ストレージはドライブレターでの制御をさせない

 本機のストレージはWindows10の管理できる「ドライブレター」の数を超える可能性があるため総てのストレージをフォルダにリンクさせることで制御します。

 

ストレージのリンクは「ディスクの管理」で行えます。同時にドライブレターの削除や追加も行えます。

 

ストレージのフォルダへのリンク方法

リンクさせたいストレージを選ぶ(クリックで大きくなります)

 

 フォルダにストレージをリンクさせるにはドライブリストの変更したいストレージを選択して「ドライブ文字とパスの変更」をクリックします。

 

ドライブ文字とパスの変更ウインドウ

 

 上のウインドウは選択したストレージのドライブレターを変更したり追加したりできます。ドライブレターを削除する場合は上のリストから削除したいドライブレターを選択して「削除」をクリックし、フォルダへのリンクを含め新しく追加する場合は「追加」をクリックします。

 

ドライブレターやフォルダリンクウインドウ

 

 上のウインドウではドライブレターを追加するには上のラジオボタンを選択し、フォルダへリンクさせるには下のラジオボタンを選択してテキストボックスにパスを指定するか「参照」をクリックします。

 

フォルダ選択

 

 リンクさせるフォルダを左のリストから選ぶか「新しいフォルダー」をクリックして新たにフォルダを作成して選択します。

 

上のキャプチャでは既にリンク先が設定されている為「OK」が選択できませんが、リンク先フォルダを選択したら「OK」をクリックします。

 

フォルダにリンクしたストレージ

 

 フォルダにストレージをリンクさせた場合、エクスプローラーでのフォルダの表示が変わります。まずフォルダアイコンがストレージアイコンに変わり、「種類」の後ろの「サイズ」にストレージの総容量が表示されるようになります。

 

通常のフォルダとストレージがリンクしたフォルダの見分けはこの「サイズ」に値が有るかどうかで判別します。

 

何らかの理由でフォルダへのリンクが切れている「オフライン」状態でも「サイズ」に値が表示されません。この場合原因を取り除いて再起動すれば元通りになります。

 

フォルダにストレージをリンクさせる場合は「コントロールパネル」ー「電源オプション」ー「プラン設定の変更」ー「詳細な電源設定の変更」で「ハードディスク」の「次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る」の設定を「0」分に設定しストレージの電源が切れないように設定します。

 

フォルダにストレージがリンクしていない状態でフォルダにファイルを書き込むとストレージではなくローカルなフォルダに書き込まれストレージが再リンクできなくなります。リンクできたとしても書き込んだファイルが見えなくなります。

 

リンクしたストレージの使用量を確認する

 フォルダにストレージをリンクさせドライブレターを削除するとストレージの空き容量などを確認するのが少し面倒になります。

 

「ディスクの管理」を開けば全ストレージの使用量やリンクの有無などが確認できますがストレージの数が増えるにつれ対象を探すのが面倒になります。

 

エクスプローラーからフォルダにリンクしたストレージの空き容量を表示するにはエクスプローラーのファイル表示に「空き領域」の欄を追加します。

 

空き領域を追加した状態(クリックで大きくなります)

 

エクスプローラーの表示項目の追加は右側のファイルリストの項目名「名前など」を右クリックして現れるウインドウの「その他」をクリックします。

 

現れたウインドウ

 

 新しい表示項目「空き領域」を表示するにはこのウインドウの「その他」をクリックします。

 

その他を選択すると現れるウインドウ

 

 上のキャプチャにある「詳細」欄から「空き領域」を探してチェックを付けて「OK」をクリックします。

 

エクスプローラーの右側の欄の最後に「空き領域」の項目が追加されます。

 

注意として

 設定した本機のみで有効です。ファイル共有でアクセスしているPCのエクスプローラーには表示されません。(記事更新:ファイル共有設定変更の為)

 

他のPCからは本機の共有フォルダは1つだけ表示させる

 更新:Windows10のファイル共有にバグがあるため共有フォルダ内のリンクフォルダは他のPCから表示されたり消えたりを繰り返すようになります。まったく使い物になりませんので他の方法でファイル共有します。

 

リンクフォルダのファイル共有

 ストレージをリンクさせたフォルダを他のPCと共有するには以下の手順が必要です。

 

一度親フォルダやリンクフォルダが存在するドライブを共有しましたがWindows自体にバグがあるため共有フォルダが接続するPC上で表示されたり消えたりして使い物になりません。

 

リンクフォルダを他のPCと共有するには対象のフォルダを直接共有する必要があります。

 

共有方法

リンクフォルダを表示させたエクスプローラー(クリックすると大きくなります)

 

 例としてストレージをリンクさせたフォルダ「SATA-DISK00」を共有設定します。

 

SATA-DISK00の設定(クリックすると大きくなります)

 

 まず共有する「SATA-DISK00」を右クリックして設定項目を表示させます。

 

「共有」を選択しサブ項目の「特定のユーザー」を選択します。

 

ユーザー選択

 

 次に表示されたウインドウで共有フォルダにアクセスできる「ユーザー」を選択または新規に追加します。

 

今回は私一人だけが使用するシステムなのでユーザーはローカルユーザー「hone」が表示されています。

 

ユーザーの選択や追加が完了したら「共有」をクリックします。

 

システム管理フォルダのアクセス権設定画面

 

 リンクフォルダにはストレージのカレントがマウントされている為、場合により上のようなウインドウが表示されます。

 

システムボリュームやごみ箱などのアクセス権をアクセスしたPC側にも反映させるかの設定になりますがここでは「設定を変更しない」をクリックします。

 

もし何らかの不都合が生じた場合は「設定の変更」をクリックします。

 

共有完了

 

 共有設定が完了しました。共有した「SATA-DISK00」は共有パス「\\サーバー名\\SATA-DISK00」で他のPCと共有されます。

 

注意として

 リンクフォルダにはローカルストレージがリンクしているので他のPCでも「ネットワークドライブ接続」が可能なようです。

 

ですが本機の様に多数のストレージをネットワークドライブ接続するとドライブレターを無駄に消費するので、接続するフォルダ数に気を付ける必要があります。

 

 

次回予告(未定)

 ドライブレターというストレージの接続制限(?)を克服した本機が次に採る拡張は「ストレージ30基にしてみようか?」です(笑)

 

とりあえずはPCIeマルチプライヤーカードを使って本機のストーレジが利用可能かどうかのテストを行う予定です。

2Uラックマウント型PCサーバー製作 その15

ストレージのアクセス速度が遅い件

 先回動作可能にまで扱ぎ付けた本機ですが、通電試験中のストレージへのアクセステストで予想よりも速度が遅い様です。

 

予定ではPCIe Gen3(8Gbps)でマザーボードSATAカードがリンクしてSATAストレージには6Gbpsで繋がる予定でした。

 

ですが実際にはPCIe Gen1(2.5Gbps)でリンクしているようです。

 

PCIe スロットのリンク速度(クリックで大きくなります)

 

 上のスクリーンショットを見るとSATAカードのPCIリンク速度が2.5GT/sに落ちています。

 

マザーボードからSATAカードの経路に何かしらの原因が考えられます。

 

電源を疑ってみる

 SATAカードへの電力供給が少なくてパワーセーブモードか何かで動作しているのか?と考えましたが、そもそもSATAカードへの給電不足が発生する場合PCIe延長ライザーのヒューズがまず先に飛ぶはずです。

 

なので電源容量の線は消えました。

 

SATAストレージにGen2とGen3が混在している

 現在本機に接続しているストレージは古いタイプのHDDやSSDなどが混在した状態です。そうなってくるとHDDやSSDSATA規格もGen2(3Gbps)やGen3(6Gbps)が混在していることになりSATAコントローラー次第では「遅い方の規格に全体を合わせてしまう」場合があります。

 

ですが今回Gen3(6Gbps)のSSDのみを接続した状態でアクセステストを行ってもPCIeのリンク速度は2.5GT/sになっています。

 

こうなると規格速度が原因ではなくなります。

 

PCIe信号経路に問題ありか

 本機はマザーボードのPCIeポートからライザーコネクタを使って信号を延長しています。その過程でPCIe信号が減衰又はノイズが乗って通信が確立し難い状態になっている可能性について考えてみます。

 

対策としてケーブルが繋がるコネクタの露出部分をシールド処理することによりノイズが乗り難くなります。

 

ついでにSATAカード側のコネクタをPCIeライザーのみ接続するよう変更してコネクタによるノイズや接触不良を減らします。

 

ライザーコネクタを直挿しにしてノイズ対策

 

 上の写真はPCIeライザーコネクタの裏側を絶縁した後、銅箔でシールド処理しています。

 

SATAカードの接続は中間にPCIe x16延長コネクタを挟んでいましたが撤去しています。

 

またSATAカードとライザーのコネクタをホットボンドで固定してぐらつきを無くしています。

 

マザー側のライザーコネクタもシールド処理

 

 マザーボードのPCIe x16コネクタに刺さるライザーコネクタにも中間コネクタ込みで全体をシールド処理しています。

 

PCIeリンク速度回復

 PCIe信号経路にノイズ対策を行ったのが功を奏してリンク速度の低下が無くなりPCIe Gen3(8GT/s)でリンク可能になりました。

 

SATAストレージのアクセス速度も520MB/s程度と6Gbpsに近い速度が出るようになりました。

 

ノイズ恐るべし(笑)

 

今回の件でPCIe Gen3の信号に対するノイズ干渉対策の良い勉強になりました。

 

さらにPCIeライザーに使われるUSB3.0ケーブルでPCIe Gen3(8GT/s)の信号伝送に耐えられるという実験結果も得られました。この事からマイニング用PCIeライザー製品もサーバー構成に有用であると結論付けました。

 

こう一つ言えるのはマイニング用PCIeマルチプライヤーカードを使用してPCIe x1ポートを複数増設できることが判っています。この事から本機にさらなる増設の可能性が見えてきました。(フフフ)

 

対策による本機の変更

 上でも書きましたがSATAカードが接続されるPCIe x16形状の延長コネクタを撤去し、PCIeライザーコネクタを直挿しできるように拡張カードの接続部を作り替えています。

 

SATAカードをちょこっと移動

 

 PCIeライザーのコネクタがCPUクーラーに干渉しない程度にSATAカードを移動。

 

ついでにSATAカードをセンタリングしてカードが付いたまま固定用のアルミ板を本機から外せるように変更しています。(以前はカードを外さないと固定ネジが外せなかった)

 

次回予告(設定)

 SATAストレージのアクセス速度問題もひとまず解消しました。

 

次回は数の多いストレージを簡単にファイル共有できるようにする設定を行います。

2Uラックマウント型PCサーバー製作 その14

電源組み付けと仕上げ

 本機の加工も最終段階に入りました。

 

昨日加工したストレージ側電源を本機に組み込みます。

 

電源取り付け

電源を取り付けた本機

 

 ストレージ側電源を本機筐体に取り付け、各ストレージ用に設けた端子台へ配線を行っています。

 

写真は電源取り付け後の通電試験の様子です。

 

ストレージ20基を接続した状態では電源の電圧変動もなく安定した供給が出来ています。

 

FANの隙間埋め

FANの隙間埋め

 

 内部空冷FANの隙間を「隙間テープ」を駆使して「できる範囲で」埋めています。

 

これはFANから排気された空気が周辺の空間を通ってFANの入口へ戻ってしまう事による空流の減少をできるだけ抑えようと苦肉の策です。

 

ケーブルの通る場所や筐体の仕切りの隙間など手が出せない部分もあるので「無いよりは幾分まし」という感じです。

 

電源側(隙間が多いので空気が通り易い)

 

 不足してるストレージ以外の「ほぼ」総ての加工が終了しました。

 

筐体裏のゴム足が不足したりFANガードが2枚不足していたりしますが(笑)

 

あとは実際の通電試験でハード的、ソフト的な不具合が無いかの確認作業を行います。

 

フロントパネル

本機前面から

 

 フロントパネルには2つの押し釦と4つの状態表示LEDがあり、本機動作時は上側の押し釦のLEDが緑に点灯します。(写真左手)

 

状態表示LEDは押し釦横の4つのLEDで、下から100V投入(光って見えませんが実際には光っています)、本機起動(オレンジ)、未使用、マザーボードのストレージアクセスランプ(オレンジ)となっています。

 

加工作業は一応終了

 いや~長かった(笑)

 

ひと月に使える軍資金が少ないので製作が数か月に及んでしまいましたが本機を無事「動作する段階」まで加工することが出来ました。

 

あとはWindows10側で色々と設定を行ってファイルサーバーとWEBサービスを動作させれば本機の「初期段階(笑)」は完成となります。

 

次回予告(検証)

 本機通電試験中にストレージの速度が想定より遅い事が判明。

 

色々とデータを採って原因を探していこうと思います。

2Uラックマウント型PCサーバー製作 その13

電源が届いたので「まず改造」(笑)

 8月15日~9月4日配達予定だった本機ストレージ側電源が本日届きました。

 

購入した電源は5V 70A 350Wの製品でAmazon で取り寄せた製品です。

 

いきなり不具合発見

 

 届いた電源を開梱して気づいたのがシャーシが曲がっていたことでしょうか。

 

心配になったので分解してフルメンテナンスを行いました。

 

電源内部

筐体を開けた様子

 

 電源内部は中華製電源12V 350Wや24V 300Wの製品に酷似した内容です。

 

おそらく搭載部品の定数を変えるだけで希望の電圧や容量になるよう設計されているのでしょう。

 

メンテナンス

電流保障のメッキ線(浮いている)

 

 基板内部は「案の定」はんだ不良や「部品の足」の曲げ方向の不具合(隣接するパターンに接触しそうなくらい近い)がありましたので修正を行っています。

  • 長すぎる部品の足をカット
  • 電流保障のメッキ線の全体を半田付けし電流容量を増強
  • 隣接パターンに接触しそうな部品の足の曲げ方向を修正
  • はんだ不良個所の再半田付け

中華製電源は必ずメンテナンスをしてから使用しましょう。

 

電源電圧固定

電圧選択スイッチ除去

 

 交流側の電圧選択スイッチを110V固定にしています。スイッチを除去して110V側を電線で接続処理しています。

 

これはスイッチの接触不良による電源の誤動作を防ぐ目的があります。

 

二次側平滑コンデンサ増量

コンデンサを交換

 

 電源の二次側にある平滑用コンデンサの容量を9900µFから30000µFに増量するためにコンデンサを交換しています。(平滑コンデンサの容量を3倍に増強し出力の安定性を向上)

 

ついでに16V耐圧だった物を25V耐圧に変更し電圧に対する寿命を確保。(電源電圧に対し3倍から5倍に交換)

 

電源の筐体を加工

電源シャーシを加工

 

 電源のシャーシを本機に組み込んだ時に邪魔になる部分や空気の通りを妨げる部分をカットして加工しています。

 

あとは本機の筐体に加工した電源を搭載して通電試験を行います。

 

次回予告(確定)

 加工した電源を本機筐体に搭載し電源の配線を行います。

 

現在ストレージが20基ですがそのまま通電試験が出来ればいいなと思います。