Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

MNAS 電源キターからの修正と改造、そして組み込み(完成)

更新:2024年09月01日 追記

ストレージ用電源到着

 現在制作中のNAS「MNAS」ですが、ストレージ用の5V電源が届かず完成に至っていませんでした。

 

本日ようやく到着。我が家恒例の分解および修正を行います。

 

届いた電源

電源は自然空冷

 

既に一時側コンデンサの向きが可笑しい(笑)。

 

 届いた電源は中華製5V 40Aの製品でFANレスの自然空冷のタイプです。

 

大きさは我が家で使用している他のスイッチング電源と同じで高さだけスリムです。

 

内部

非常にスッキリ

 

 電源内部は非常にスッキリしていて未実装ランドが多くあります。

 

歪んでいた一時側コンデンサは向きを修正してあります(笑)。振動などで固定用接着剤が剥離したようです。

 

耐圧不足

二次側コンデンサ

 

 この電源で一番驚愕したのが二次側安定化コンデンサの耐圧が可変5Vに対して6.3Vしか耐圧容量を持っていない事でした。

 

これは許せないので即耐圧の高いコンデンサへ交換します。

 

ピッチが狭くて載らない

手持ちコンデンサが十分に載らない

 

 二次側コンデンサを耐圧10V以上、今回は16Vの製品で元の容量と同じものをと考えましたが、コンデンサが大きくなりそのままでは実装できませんでした。

 

手持ちのコンデンサが他所から取り外した物でリードが短いため、満足に実装できませんでした。

 

なので後日同種のコンデンサを購入して横向きにするなどして実装しようと考えています。

 

その他にも

 一時側コンデンサが本製品が100V~220V切り替え式にも係らず、耐圧200Vのコンデンサが使われているのにはビックリ。

 

テスターで電圧を測りましたがモロ整流したAC側電圧がかかるため「耐圧不足じゃね?」と頭を捻っています。今回の仕様では一時側電圧はAC 100Vなので耐圧内ではありますが、それでも最大値は高くて144V程度まで上がります。

 

突っ込み所満載の製品です。

 

基板裏側

結構スッキリした配置

 

 基板のパターン側を調べてみるとまず、電流保障用の追加メッキ線が目立ちます。

 

案の定半田不良と半田不足があります。あとは基板貫通型のリード線の長さが長すぎです。

 

地道に修正を行います。

 

メッキ線が浮いていて危ない

修正前

 

 本電源は電流保障用にメッキ線が多用されていますが、殆どが浮きによる半田付け不良と裏側では半田不足が散見されます。

 

地道に修正します。

 

電源筐体の加工

本機取付の為に加工

 

 電源の筐体は本機に内蔵するため加工します。

 

まず基板取付穴が3mmネジが切ってあるので、3mmのバカ穴に加工して下部の電源から伸びているスタットボルトと共締め固定します。

 

写真赤枠は本電源をON/OFFするリレーユニットを固定するネジ穴です。(使えるものは電源だろうと固定具扱いします:笑)

 

写真緑穴は下部電源のねじ止め箇所が若干異なっていたため追加でネジ穴を開けています。ねじ止め箇所は基板裏に相当するので接触しないように皿ネジを埋没固定させます。

 

取付

取付後の様子(横から)

 

 電源筐体に切り欠きを入れて、風通しを良くして放熱を助けます。

 

狭い

リレーユニットはぶら下げ固定(中央の水色の物体)

 

 本機は電源が巨大なのと一時側(AC 100V)をマザーボード側に配線したくなかったので、電源内部で完結できるよう空き空間を最大限に利用(笑)。

 

完成

総ての部材取付と配線を完了

 

 既存部品が多かったにも係らず、ここまでの完成に2か月必要でした。(貧乏金無し)

 

ですがこれで全体の通電確認ができます。

 

通電

搭載したストレージのリンク状態

 

 写真右側の赤色のLEDが20個点灯しています。ホッと安堵する瞬間です。

 

搭載した20基の2.5インチストレージが総て認識してリンクしている状態です。

 

稼働できる状態に

TrueNASインストール中

 

 OSとなるTrueNAS Coreをインストール。

 

ストレージが20基以上もあると設定も一苦労です(笑)。

 

現在はTrueNASの設定が完了し、「SMB」共有にてWindowsのファイルサーバーからファイルを書き込んでいます。

 

NASには余裕のスペックがある為、動作は非常に安定していますし発熱もほぼ無い状態で一安心です。

 

番外編

 FANフィルターが使い物にならなかった件。

 

黒いのがフィルター

 

 本体の埃対策にFAN取り付け型フィルターカバーを購入しましたが、付属のフィルターらしき物が「空気を殆ど通さない」代物で全く役に立ちませんでした。

 

フィルターを口元に当てかなり強い圧で息を吹きかけて「多少空気が通っている」と感じる程度の通気率であり、お世辞にもFAN用とは言えない代物です。

 

本機フロントとフィルタカバー

見栄えはよろしくない

 

仕方がないので写真左上にちょこっと写っている「ステンレス網」をフィルターの代わりとして80mm角に切り、フィルターカバーへ装着しています。

 

どれだけの埃吸着が期待できるか判りませんが、「無いよりはマシじゃね?」状態で運用を開始しています。

 

FANガードを加工

ステンレス網をFANガードに

 

 FANガードにこれ以上追加の出費を出したくないので、ファンガードを加工してステンレス網を固定しました。

 

取り付けたステンレス網をフィルター代わりにして埃対策とします。

 

まぁ埃が付着して「汚れたなぁ」と感じたら掃除機で吸ってやることにします(笑)。

 

本機の最終スペック

  • CPU Core i7-6700(4コア 8スレッド 8MBキャッシュ 3.4GHz駆動)
  • メモリ DDR3-1600 8GB×2 16GB
  • マザー Intel B250チップセット BIOSにて第六~第九世代まで対応
  • SATA マザー内蔵 SATA3 6Gbps ×2
  • NVMe PCIe Gen3×4 × 1
  • MINI-PCIe PCIe Gen3×1 × 1(SATAインターフェースカード装着)
  • 拡張 PCIe Gen3 × 1 接続20ポート SATA3インターフェースカード
  • ストレージ内蔵 M.2 SATA SSD × 2(起動可能)
  • ストレージ内蔵 M.2 NVMe Gen3×4 ×1(起動可能)
  • 拡張ストレージ 2.5インチ HDD/SSD × 最大20
  • 電源 マザー:12V 480W ストレージ:5V 200W
  • 冷却 CPU:薄型90mmFANクーラー 筐体:80mm薄型FAN×3
  • USB3.1 リア×4
  • 映像出力 HDMI 1.4×1 VGA×1
  • サウンド入出力 マイク:リア×1 ヘッドフォン:リア×1
  • ネットワーク 有線1Gbps LAN×1
  • OS TrueNAS Core 13.0-U6.2

 

 上のスペック表を見るとかなり昔(?)の「ストレージが多く載るパソコン」そのものですが、OSをNAS専用とする事でファイルサーバーとして利用します。

 

またOSがLinux系なのでWindowsLinux系OSの両方からのアクセスに柔軟に対応できます。(Windowsのファイル共有は制約が多く便利とは言えない)

 

今回をもって2.5インチNAS「MNAS」を完成とします。