おそらくデスクトップとしては当時初の製品
世代はちょっと古いけど利用方法さえ限定すればそれなりにちゃんと動作する小型デスクトップPCを入手しました。
本機は2014年にECSが発表したLIVAの初代機で、Atom SoCのCeleron N2808 2コア 2スレッド 2.4GHz 4.5Wを搭載し2GBメモリ、64GB eMMCを搭載した最低限の機能を120mm×70mmの面積に詰め込んだ超小型デスクトップPCです。
冷却FANを追加した本機
購入した個体はACアダプタ付きで2400円で販売されていました。動作確認中にSoCのヒートシンク(オレンジ色の物体)が結構熱を持っていたので30mm FANを追加してUARTヘッダーの3.3Vで駆動しています。
この改造の結果、本機が高負荷(CPU+GPU)で動作してもSoCの発熱を55度程度に抑えることができました。CPUだけの負荷なら40度程度。
この小さな基板にPCとして必要な機能が総て搭載されている
ハード的には1Gbps有線LANや5.2GHz対応300Mbps無線LANとBluetooth、ヘッドフォン端子やHDMI、VGA出力も備えます。USBは2.0と3.0が1ポートづつありますが無線キーボードや無線マウスを使用する場合、USB3.0にストレージ等を接続すると信号の干渉で誤動作を起こします。
比較的初期のAtom型SoCなのでパフォーマンスは低いですがソフトウェアは不具合なく動作します。ただし現在のメモリを必要とするゲームなどはプレイに支障が出るくらいパフォーマンスが低いようです。
CPU-Z Multi Thread Benchmark:152 とても控えめ(笑)
Windows7時代のパッケージソフトで3D機能を使わない製品なら不足なく動作すると思います。またWindowsのパフォーマンス面の調整次第では【快適】と遜色ない操作性を確保できます。
省電力
本機は5V 3AのACアダプタをMicroUSBコネクタで供給するスティックPC並みの省電力PCです。スティックPCとの違いはヒートシンクがやや大きく、高負荷時に発熱に対する余裕がありサーマルスロットリングを起こさず動作し続けることができます。
利用用途
現在では本機の利用用途は限られてくるとは思いますが、初期の頃のWindows10をインストールして不要な機能やアプリをアンインストールし、Windowsのパフォーマンスを調整すれば動画や音楽の視聴や古いパッケージゲームをプレイしたり、USB3.0にUSBメモリ型のSSD等を繋いでキャッシュをSSDに持つことによりWEB閲覧なども普通に行えます。
ただメモリが2GBと寂しいのでシングルタスク(複数のソフトウェアを同時に起動しない)な使い方が望ましいでしょう。
USB3.0を使ってNASを構築するのもよいでしょう。何かに組み込んでPC機能を追加する使い方もできます。
今回は使い方は選ぶけどまだまだ現役で使えそうな小型デスクトップPCを入手したお話でした。