Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

MNAS 2.5インチストレージNASを作る理由?

更新:2024年08月15日 ちょこっと追記

 

理由は色々ある

 最近制作を始めた2.5インチストレージ(HDD/SSD)を多数搭載したMicroATXケース入りNAS「MNAS」(コッソリ名前変更)。

 

製作中の2.5インチNAS

 

当初はM.2仕様だった

造り始めた当初、M.2 SATA SSDを多数搭載する先代「NASPC」はPCIe x1を8ポートに増やしてその総てに4ポートM.2 SATA SSD増設カードを搭載することにより、物理的に32枚のM.2 SATA SSDを搭載可能にしたNASでした。

 

M.2 SATA SSD仕様のNAS

 

ですが円高による通販サイトのM.2 SATA SSDの高騰により、M.2 SATA SSDのコスト面でのデメリットが増え私の「やる気」が消え失せてしまった事でM.2 仕様のNASの製作を断念して2.5インチストレージのNASへ舵を切りました。

 

M.2 SSDが品薄になりやすい(高価)な理由

  • 製造元がギリギリの生産量しか製造しない(価格が下がらないように)
  • 部品の高密度化で製造コストが上昇
  • AIやマイニングといった市場が買い占める(製造会社もそちらに製品を融通)
  • PC本体のストレージベイがM.2形式に移行が進んでいる(需要ひっ迫)
  • 中古市場でも本体に(中古)SSDを組み込んで販売する様になった

 

せめて中古のM.2 SATA SSDの在庫が潤沢に存在していれば良かったのですが・・・

 

2.5インチにするメリット・デメリット

 ストレージという意味ではM.2も2.5インチも同じですが、中古品のストレージとりわけHDDの入手が容易である点に着目しています。

 

2.5インチサイズ「SSD」は中古・新品問わずM.2 SSDと同じですが、2.5インチHDDは容量のバランスさえ考えれば2024年現在でもある程度安価に入手可能です。

 

以下の記簿はストレージをNASで使用する場合を想定しています。

 

2.5インチSSDのメリット

  • 振動が破損の要因になり難い
  • 重量がHDDよりも軽い
  • アイドル時は低消費電力が期待できる
  • 実は2.5インチSSDは埃などに強い
  • アクセス速度が遅くなり難い(HDDと比べランダムアクセス速度は速い)

2.5インチSSDのデメリット

  • 容量単価が高い(大容量品は高価)
  • 中古品の流通量が極端に低い(先人に買い占められている)
  • 通販サイトでは談合に近い価格調整が横行(これは私の感想ですが)

2.5インチHDDのメリット

  • 低容量品の入手単価がSSDよりも低い
  • 中古品の流通量がSSDよりも多い
  • 実は3.5インチと大差ない耐久性(14年物のHDDが現役で使えるなど)

2.5インチHDDのデメリット

  • アイドル時の消費電力が高い(モーター回しっぱなしは特に)
  • 物理故障のリスクが上昇(中古品やジャンク品は特に)
  • 大容量品の選択肢が少ない(2TBまでが入手の限界?)
  • 振動が発生し筐体などにダメージを誘発する恐れがある(ネジの緩み等)
  • デフラグ問題がある(中身が煩雑だと遅くなる)
  • HDDのモーターを止めるとスピンアップ完了までファイルアクセスできない

 

容量さえ考えなければかなりリーズナブル(笑)

 2.5インチHDDを選択する最大理由の導入コストです。

 

やはり安価で何時でも製品の選択肢があるのはメンテナンス上でもメリットにもなります。

 

容量の問題は始め小容量品を載せて実働テストを行い、後に購入可能な大容量品を見つけて載せ替える事で記憶容量の増量は可能です。

 

大容量品にはないメリット

 実は大容量のストレージが最良の選択肢とは限らないのです。

 

保存するデータが多ければ多いほど単一ストレージの故障時におけるデータ損失が多くなります。その点では「控えめな容量」の製品ならば被害はその分小さくできます。

 

大量なデータも細かく区分けで保存できていれば失うものも最小限で済む。

 

安価で入手でき、故障上等な中古HDDはある意味良い選択枝ではないかと考えています。もちろん故障しないことが大前提ではありますが。

 

速度は遅いが無問題

 2.5インチHDDはアクセス速度が速くても100MB/s台です。SSDと比べればアクセス速度は「控えめ」です。

 

ですがランダムアクセスが頻繁に起きない「NAS」が利用用途ならばアクセス速度の遅さは気にならない程度まで低減されます。

 

これはネットワーク速度が1Gbpsの有線LANであることが前提ですが、HDDのアクセス速度が100MB/s程度ならば大きなファイル転送で90MB/s程度を維持できると思います。

 

問題は小さなファイルを数多く転送する場合は「かなり遅くなる」可能性がありますが。

 

あとはデフラグ問題でしょうか。これはもうしょうがない事と諦めています。SSDならば考えなくても良い問題ですが、コストには適わないという事です。

 

そんなわけで

 2024年にもなって2.5インチ中古HDDでNASを新造するレガシーなおじさんでした(笑)。