Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

LDZ236 製作

 本機はエルザ製VIXEL LDZ230(ゼロクライアント)の筐体と液晶パネルを使用した一体型PCの製作過程を示す。

先回PC部の組み付けを行った本機筐体に液晶制御基板や外部I/Oを組み付けていく。

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電源と液晶制御基板

 電源や制御基板はアルミ板に組み付け筐体に蓋をするようなイメージで取り付ける。

内部にUSB3.0 HUBを取り付ける関係でスペースが無いのでこの様な形での実装になった。

電源は19Vを入力し12Vに変換。その後一方をマザーボードに12Vを配線し、もう一方をFET SWへ通してマザーボードのUSBバスパワーをトリガーとしてスイッチする。

FET SWの出力を液晶制御基板へ繋げばマザーボードの電源と連動して液晶制御基板の電源を制御できる。

液晶モニタとして外部入力で単体動作させるにはFET SWを通さずにマザーボード同様直に12Vを接続し直す必要がある。

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取り付けイメージ

 筐体のサイズに合うようにアルミ板を加工している。

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有線LANの配線

 残りのI/Oに相当するUSB3.0 HUBや有線LAN差込口を取り付けていく。

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配線が完了した様子

 写真は配線が完了し組み立て前の状態。

単体デスクトップPCとしての機能は概ね実装しているがスピーカーやマイク、カメラは意図的に実装していない。

 

Windows10や11ではマイクやカメラも個人情報流出の原因になりうるので我が家では実装しない。

 

スピーカーはインストール時に大音量でナレーターが音を出すので必要としない。音声はイヤホンやヘッドホンがあれば十分と考える。

 

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組み立て完了

 筐体側組み付けが完了した。

 

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背面I/O

 リアカバーを取り付けて気付いたのが、外部映像入力端子の取り付け位置がリアカバーに埋もれる形になってしまい現在のままでは外部映像コネクタ(DVIとVGA)が刺さらない。

外部入力を利用する必要が出てきのでリアカバーを加工してコネクタが刺さるようにした。(上の写真)

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以前AC入力だった場所

 本機がAC100V入力できた場合に電線を引き込もうとしたがサイズの関係で入らなかった。

現在はPC基板側の吸気口として網を取り付け。

 

結局のところ購入したスイッチング電源は入らなかった。

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有線LANコネクタ

 Intel NUC搭載を計画していた際に大きく開口したは良いが計画を変更したため見苦しい仕上げになってしまった。

せめて黒い網でも挟んでメクラにしている。

 

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LZD236 PC部組み付け

本機はエルザ製VIXEL LDZ230(ゼロクライアント)の筐体と液晶パネルを使用した一体型PCの製作過程を示す。

 当初Intel NUCの組み込みを予定していたが、完成したPCが2台あっても片方は使わないだろうと考えSLPCからIntel ATOM SoC型Celeron搭載のマザーボードを組み込む事にした。

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基板部全景

 BMAX B2 Plusと必要な配線を接続した状態。PC部に関しては電源とUSB HUBを接続すれば形になる。

現在はテスト的な構成だが制御基板と液晶パネルが無事動作してからの話になる。

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PC接続部

 基板収納スペースは広大だが高さ方向が最大で35mmと低い。

当初100Vから12Vを作って供給する予定だったがスイッチング電源が入らないかもしれない。

そうなった場合は5V用に手配したDC-DCコンバータを12V用に転用し、本機電源を19V入力12V動作へと仕様変更が必要になる。

上の写真は接続部が非常に見苦しいが動作さえ出来れば内部はさほど問題ではないし、今後PC部のマザーボードを入れ替えた際に新たに必要な作り込みを行えばそれでいい。

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液晶制御部取り付け予定箇所

 液晶制御基板はPCからHDMI接続し他の入力は普通の液晶モニタ同様外部入力可能な構成にする。

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操作パネル基板

 操作パネル基板は不要な部品を撤去した後操作用タクトスイッチやLEDに直に配線している。

液晶制御基板やPCマザーボードにもこれらの配線を直に接続する。

本機を製作するにあたり
 今回は23.6型とちと大型な液晶サイズにPCを組み合わせる試みであり、一般的なモニタ一体型PCと同様な作りを目指す。

また今後のパワーアップを見据えてマザーボード交換とI/O部の最低限の手直しで再構成可能な作りにしたい。

今はまだパワーアップを考える段階ではないので液晶表示部を作り込み実働テストを終えてから改めて考えたい。

 

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SLPC マザーボード変更(NUC) その一

ゲーム用なら必要最低限の機能で十分
 BMAX B2 Plusのマザーボードを搭載していた本機だが、LDZ236製作で同マザーボードを流用したためマザーボードの交換を行った。

搭載したマザーボードIntel NUC D33217CKで第三世代Core i3-3217Uを搭載しているがUSBが2.0のみであったり有線LANが搭載されておらず使い勝手に困っていた製品である。

だが本機の利用用途を旧世代のパッケージゲーム専用に改めたため限られた機能でも十分に機能するゲーム機が完成した。

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載せ直したマザーボード

 マザーボードIntel NUCの初代製品でSoC版 第三世代Coreを搭載する製品だ。

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I/OはUSB2.0のみ

 本機のI/OはUSB2.0とThunderboltを搭載するが後者は使い勝手が悪いうえ対応製品が高価であるため敬遠した。また唯一MAC用LANアダプタを所有しているがサイズが大きく内蔵不向きなため搭載していない。

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ネットワークはWiFiのみ

 外部とのアクセスは無線LANのみになる。

ゲーム機であるためゲームインストール以外は殆ど使う必要がないので有線LANがなくても問題ない。

ストレージはUSB2.0接続
 ゲームデータの読出し程度ならUSB2.0でも問題はない。

現在増設ストレージはUSB3.0 HUBに接続したUSB3.0 NGFF変換基板に装着されるM.2 NGFF 1TB SSDが2基で2TB搭載する。

ちなみにUSB2.0接続のストレージの速度は
 シーケンシャルリード:31.04MB/s ライト:27.05MB/s
USB2.0ホスト接続なので理論値よりも実速度は低い。
(USB3.0ホストのUSB2.0は理論値一杯まで速度が出るらしい)

起動ストレージはNUCのMini SATA3接続128GB SSDを搭載しアクセス速度は
 シーケンシャルリード:518.0MB/s ライト:262.55MB/s
である。

古くてもCore CPU
 世代的にかなり古いシステムに先祖返りしてしまったがT-BOX2を廃版にしてSLPCをゲーム用端末とする。

動作はWindows7来のパッケージゲーム程度なら体感的にAtom SoC搭載PCよりも軽快な動作をする。

ただし世代が古いため消費電力が若干高くグラフィックス負荷の高いソフトが動作する場合、発熱が高い。

本記事掲載に伴い

を訂正する。

 

マザーボード交換に伴い本機を「三代目SLPC」と呼称する。

SLPC スペックとベンチマーク

 普段使いには丁度良い能力とサイズの液晶一体型PC「SLPC」が完成したのでスペックとベンチマーク結果を掲載する。

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SLPC

SLPCスペック(四代目)
ベースシステム
 Intel NUC BOXNUC7I5BNK(2017年製造)
CPU
 Intel® Core™ i5-7260U Processor(Kaby Lake-U)
 2.2 GHz/ターボ・ブースト時3.4 GHz
 4MB cache、2コア4スレッド、TDP 15W
メモリ
 DDR4-2133 4GB×2 8GB Dual Cannels SO-DIMM
グラフィック
 Intel Iris Plus Graphics 640(Kaby Lake-GT3e)
 ベース周波数300MHz バースト周波数950MHz
 ROP:8 TMU:16 Shaders:48 DireceX 12.1
 eDRAM:64MB
ストレージ
 M.2 NVMe Gen3×4 32Gbps(実装 1TB)
 M.2 STAT3 NGFF 6Gbps(実装 1TB)
 USB3.0接続M.2 NGFF 5Gbps×4(実装 1TB・1TB)
 Micro SDXC Slot(UHS-I Support)×1(未使用)
ネットワーク
 Intel® Dual Band Wireless-AC 8265 オンボード
 Wi-Fi 5 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac)+Bluetooth 4.2
 Gigabit LAN RJ45×1(intel I219-V 未使用)
USB
 USB2.0 TypeA×4
 USB3.0 TypeA×1
 USB3.1 Type-C×1(Thunderbolt 3, USB3.1に対応 未使用)

 USB3.1 TypeA×2(未使用)
サウンド
 インテル ディスプレイ用オーディオ(HDMI)
 3.5mm イヤホンジャック×1
表示
 10.1インチ IPS-LCDディスプレイ LEDバックライト ノングレア表示

 物理解像度1280×800ピクセル 16M色表示 HDMI接続
 スケーリング表示可能(最大1920×1080ピクセル)
セキュリティ
 TPM2.0
電源
 19V 3.2A(60W)程度
 2.1×5.5mm ノート用ACアダプタ仕様
OS
 Windows10 Home 1607 64Bit
サイズ
 253×165×185(スタンド含む)
重量
 約2.1Kg

ベンチマーク
SoC
 CPU-Z Bench
  Single Thread:285.5
  Multi Thread:1002.5 Multi Thread Ratio 3.51

ストレージ
 M.2 NVMe Gen3×4 32Gbps
  シーケンシャルリード:2075.56MB/s

  シーケンシャルライト:1619.76MB/s

 SATA3 M.2 NGFF 6Gbps
  シーケンシャルリード:558.52MB/s

  シーケンシャルライト:532.94MB/s

 USB3.0 M.2 NGFF 5Gbps
  シーケンシャルリード:405.14MB/s

  シーケンシャルライト:379.13MB/s

グラフィックス

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GPUベンチマーク

 WillPlusのAdvHD.exeも常時動作を確認。(異常終了しない)

 DMMのPC版アプリも問題なくプレイ可能。

 NOXなどAndroidをエミュレートするプレーヤーを使ったアプリも問題なし。

 3Dネットゲームは表示クオリティーを中程度に設定することでプレイ可能。
 PSO2は2022年現在もプレイは可能。
 ただし仮想フルスクリーン(解像度変更なし)で最大のパフォーマンスになる。

SoC温度と周波数

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CPU負荷100%、GPU負荷100%、室温25度の状態でテスト
CPU周波数:約2.9GHz SoC温度:最高70度 消費電力:25W 常時

CPU負荷100%のみの場合、SoCの温度は65度台前半程度。

SoCの温度はFAN回転速度を調整することである程度下げる事ができる。

筐体に空間があるのと排気FANの風量があり熱が籠らないので結果的にSoCの温度を低く抑えることに成功している。

SLPC 不具合修正とパワーアップ

 液晶画面に不具合が出ていたSLPCのパネルを交換。

液晶パネル交換

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バックライトLED子基板(HUBの上の子基板)

パネル交換に伴い追加パーツが出たので本体に固定。

表示画面が暗いという不具合は解消したものの、液晶がIPSからADSパネルに変わった。

中華製液晶モニタをAmazonで注文すると意図しない製品が送られてくるようだ。

しかし映りは良好なためそのままこのパネルを使用する。

調べてみるとIPSのコストパフォーマンスに優れたのがADSらしい。

マザーボード変更
 以前のマザーボードECS LIVA Q2 N4100はUSB接続SSDから起動していたが、起動ミスが偶に発生するのでパワーアップついでにマザーボードを交換する。

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B2 Plusのマザーボード(表)

 このマザーボードは中華BMAX製B2 PlusというIntel NUCサイズの小型PCから取り出したマザーボードでSoCにIntel Celeron N4120を採用しメモリはDDR4 2400で8GBを内蔵している。

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B2 Plusのマザーボード(裏)

 ストレージインターフェースはNGFFとNVMeの2つを内蔵している。当初NGFF 128GBが起動デバイスになっていたがNVMe 512GBを追加してそちらにWindows10をインストールして起動させる。

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改造中の本機

 マザーボード交換に伴いインターフェースをコネクタ接続にするため本機のマザーボード接続部を大幅改造している。

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マザーボードを組みつけた状態(下から)

 改造用に用意したアルミ板にマザーボードを固定して本機に内蔵した。

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マザーボードを組みつけた状態(上から)

 基本的に接続はコネクタになるのだが、電源スイッチだけはコネクタではないので配線を直接はんだ付けしている。

ストレージとアルミ板の間に導熱シートを挟み込む事でストレージの発熱をアルミ板に逃がすように考えている。

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OSインストール時の本機

 動作試験を兼ねてWindows10をNVMe SSDへインストールしている。

マザーボードに搭載している中華製NGFF 128GB SSDの発熱がNVMeのそれより高いのが気になる。

それと状態表示のLEDが必ず付いていて無駄に光っているのが邪魔臭くもある。

改造完了と不具合解消
 こうして本機の製作は無事終了した。

あとは動作テストとベンチマークなどを行って本機のパフォーマンスを調べたい。

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正面

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右側

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左側

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後ろ側
本機はマザーボードを交換後した為二代目SLPCと呼称する。

SLPC 機能追加と拡張準備

 現在半完成ではあるものの実働状態にあるSLPCに拡張を施すための加工を行った。

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USB3.0ポートを使えるように

 下層部に内蔵した増設ストレージ用USB3.0 HUBに未使用のポートが1つあるので筐体外からアクセスできるようにケースを加工。

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ケースを開口

 ケース開口にあたり開口部から吸気してしまわないようにUSB3.0ポートの周りの余分な穴を塞いでいる。

ケースとポートに高低差があるためケーブルが刺さるように多少大きめに開口している。

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上層部用アルミ板

 現在上層部にはECS LIVA Q2 N4100の冷却強化版を載せているが起動がUSB3.0接続のSSDなので稀に起動をミスる。

それにできることならM.2スロットのSSDから起動するほうがWindowsでの不具合も無くせるだろうと考えた。

そこで上層部に使うアルミ板を現在よりも大型化してIntel NUCクラスのマザーボードがそのまま設置できるように新たに作った。

これに伴い本機ケース内部の上層部の支柱になるスタットボルトを15mmから20mmに交換し、内部電圧電流計を撤去し新しいアルミ板が載るように作り変えている。

アルミ板に搭載可能なマザーボードサイズは150mm×160mm×35mm(一部干渉あり)で小型PCの類で一枚板のマザーならほぼ搭載可能である。

SLPC 通電と不具合

SLPCもようやく通電テストまで来た。

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通電中の様子

 通電テストの様子。消費電力は約20W程度。

通電を開始して暫くすると液晶画面が小さな四角の砂嵐状態となり液晶パネルに不具合を生じるようになった。

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対策後映るようになったが・・・

 どうやら中古パネルの使いまわしだったため不具合を生じたようだ。

調べてみると液晶制御基板から出るLVDS信号の15,16ピンのRXE CLK+,RXE CLK-を入力すると砂嵐が起きることが分かった。

現在はこの信号を制御基板から外して表示するようになったが、液晶の明るさが半分以下と暗いため後日同型の新品を購入し入れ替えようと思う。

SLPC スタンド製作

本機液晶面の角度付けに中華製液晶モニタに付属していたスタンドを加工して利用した。

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斜め後ろから

 スタンドは中華製にはよくある手回しネジ固定の簡易スタンドで安定性を稼ぐために足裏に2mm厚のアルミ板をねじ止めして設置面積を稼いでいる。

後日裏面に滑り止めのゴムシートを接着して完成予定。

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横から

 筐体は小型に出来たがスタンドを含めると結構面積をとる様になってしまった。

これにより安定した設置ができるようになった。

SLPC 半完成外観

一通りの部品を取り付けて完成に近づける。

 

タイトルを「半完成」としたのはこの後に傾斜スタンドを作ろうかと計画しているためである。

 

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前面

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右側面

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左側面

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裏面

SLPC 部品組み付け

完成した板金に主要部品を組み付けていく。

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下層部部品組み付け

 主にUSB3.0接続のM.2 NGFF 変換基板やSSD、液晶制御基板を取り付け。

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裏蓋

 排気FANと吸気口。吸気口にはパンチング板をはめ込み接着。白いテープは接着剤に埃が付かないようにマスクしている。

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上層部(PC部)組み付け

 上層部には内蔵PCを取り付け。この部分のアルミ板を含むPC本体を交換することでPCを交換できるようにした。

 

マザーボードにLIVA Q2を使用した初代SLPCでこの時にはまだ通電確認用の電流電圧計が付いていた。

 

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電源部

 電源は19Vを入力し12Vと5Vを作っている。

 

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USB HUB

 黒い細長い部分がUSB2.0 HUB。バスパワー接続なのでポータブルHDDなどは駆動できない。

用途としては無線キーボードやマウス、ゲームパッドの接続に使用する。