Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

約9年前の「変わり種」小型デスクトップ「Diginnos DG-M01IW-D」入手

過去ドンキで売られていたDiginnosの小型PC

 ゴールデンウィーク中ですが、某所で懐かしい製品を見つけたので保護(笑)してまいりました。本機はドンキホーテ販売Diginnos発表の小型PC「DG-M01IW-D」。

 

価格は税込1980円・・・だったかな(笑)

 

Diginnosでの本機の製品情報(リンク)

 

割り切りPC(?)

パッケージ

 

 上の写真は本機の販売時のパッケージ。「情熱価格」ブランド(?)からドン・キホーテ販売だと判ります。

 

本機のの売り文句に「文庫本サイズの小型デスクトップ」という文言がありますが、実機を見ても「その通りだな」という印象を受けました。

 

内容物

 

 写真はパッケージの紙以外の内容物。中央下寄りの四角いのが本機でACアダプタやスタンド、USB変換やHDMIケーブルと総て揃っていました。

 

動作チェックついでのOSインストール

 

 早速起動して動作チェックを行いましたが、古いせいか途中で暴走。

 

OSが気に入らなかったのでWindows10 Home 1511 32Bitをインストール。ここでも途中で暴走し、操作を受け付けなくなる事が頻発したので分解して原因を探してみます。

 

中身が出てこない(爆笑)

 本体の側面にあるI/Oパネルを「剥がす」と左右2本の「小ネジ」で留められているプラスチック筐体をスライドさせたいのですが、硬くてなかなか引き出せません。

 

原因はまたもや「リチウムイオンバッテリー」。本機内での経年による膨張で「ぱんぱんピチピチ」に膨らんでおり、内部基板を圧迫しておりました。

 

デスクトップPCならバッテリー要らんやろ(笑)」、「結局周辺にAC電源必要なモニタとか必要になるんだからACアダプタだけで良いやん(笑)」と同種PCで何時も感じます。

 

バッテリー式モバイルモニタ使うくらいならタブレットPC使いましょうよ(笑)。

 

内部は色々な意味でスゴかった(笑)

内部解説

 

 マザーボードは8~10インチタブレットに採用されていた、SoCにAtom Z3735Fを搭載した製品でUSB2.0 TypeAポートがUSB HUBを介して2ポート分サブ基板で実装されています(写真右側)。

 

まぁ何と言いましょうか、電源周りの配線が独特ではありますが(笑)。

 

2015年製の中華タブレットだと思えば「こんなものか」と言う印象です。

 

本機のスペックに関しては冒頭の製品リンクに詳しく記されているので割愛しますが、Windows10がインストールできるので「現在でもそれなりに使えるのでは?」という印象です。

 

改造

バッテリー撤去とSoCの熱対策

 

 マザーボードを観て一言「タブレットの基板やん」(笑)。それを追加のUSB HUB付きサブ基板でデスクトップPC風に改変しているだけでした。

 

多少強引に引きずり出したら筐体の一部が破損(泣)。仕方が無いのでワンボードマイコン風平置きPCとしてテストを開始。

 

さらに筐体から「引きずり出す」時に言い訳程度に貼り付けてあった放熱板風アルミシート(笑)が脱落してしまったので、強力な導熱両面テープを駆使してアルミヒートシンクを貼り付け。

 

その甲斐もあって以降不思議な熱暴走や不具合は無くなりました。

 

電源はACアダプターの5Vをそのままバッテリーが繋がっていたサブ基板に接続したらすんなり起動。(USB2.0 TypeA充電ケーブルをマザーボードの電源部に半田付けすれば、2.4A出力のあるUSB充電器でも動作可能です)

 

バッテリーが在る体で普通に起動しますが、電圧に関わらず充電率が低下する「なんちゃってバッテリ残量」表示で時間経過と共に省電力モードになる事が判ります。

 

バイスマネージャからバッテリーに関するドライバを「無効」にすれば普通のデスクトップPCと同じ挙動にできます。

 

パフォーマンス

奥ゆかしいほど控えめなスコア(笑)

 

 本機は32Bit OS専用機でドライバが無かったので、過去に所有したことがあった同種タブレットのドライバを使用してWindows10をインストールしています。

 

笑ったのが「実装されていないカメラ」のドライバが自動でインストールされます。

 

USBホストブリッジがUSB3.0なのにUSB2.0ポートしか実装していないのも今思えば「あれ?」って感じます。

 

さらにマザーボードからタブレット時に実装されていたであろう機能部品が実装されておらず、基板流用が「良く判る」作りなのが「過去のDiginnos」そのものだなぁ~と懐かしく思います。

 

動作は「意外に動く」?

 OSインストール後「各種軽量化(アプリアンインストールやサービスの無効化)」、「Microsoft個人情報搾取対策」を行えば、体感速度としては「そんなに遅いとは感じない」程度まで改善できます。

 

できれば初期の頃のバージョンのWindows10をインストールする事で、ストレージ容量や起動時のメモリ使用量を少なく抑えることが可能です。

 

ちなみにWindows10 Home 1511 32Bitのストレージ占有容量は10GBちょっと。

 

利用用途を限定してDefenderを無効化するとかなり快適に改善します。インターネットに接続しないローカルネットやスタンドアローンな使い方でセキュリティーをあまり気にしなく使用できるでしょう。

 

デスクトップ型ですがタブレットPCだと思って軽めの作業を行う分には不足を感じない製品です。

 

過去のソフトウェアを利用するには互換性のハードルが低く、当時のパフォーマンスのまま使用できるので違和感は速度のみとなります。

 

ですが少しでも「突っ込んだ」使い方をしようとすると、2GBのメモリ容量や32Bit OSの制限などで不足を感じるかもしれません。

 

今回は古いけど今でも「頑張って」動く小型PCをゲットしたお話でした。