Hone.のPC工房

PC工作好きなHone.の活動記録ブログ

勢い任せの一体型PC制作 その1

PC1台分の部品が揃っていたのが始まり

 以前Raspberry Pi 5を内蔵して一体型PCを組もうとしていた時の加工中の筐体と液晶パネルが余っており、今回液晶制御基板を入手して液晶パネルの駆動試験を行うことにしました。

 

当初ちょっとデカいサブモニタでもいいかなと考えたのですが、この際死蔵していたNECの小型ノートのマザーボードを内蔵して一体型PCとして活用しようと組んでみました。

 

NECのロゴ

 

 現在加工中で電源を入れ一応の動作ができる所まで部品を寄せ集め「仮組」の状態です。

 

4つのUSB2.0ポートを設置予定

 

 側面には4つのUSB2.0ポートを配置する予定です。本機の機能的に無理にUSB3.0ポートを付けなくても良いと判断しています。

 

側面に電源ボタンとヘッドフォン端子

 

 本機正面には液晶画面のみのシンプルな作りを目指しましたが、目論見と実際の加工ではズレが大きくかなり見栄え的に難があります(笑)。

 

写真映りはまぁまぁなんだけどね・・・

 

背面には80mm FANと上部には排気口

 

 本機は試験的に12V駆動の80mm FANをフルスピード(12V)で駆動しています。

 

比較的低速な製品を使用したので騒音は「そこまで煩くはない」程度。

 

後日80mm×15mm厚の超静穏FANを購入して交換を予定しています。

 

本機内部

 

 マザーボードがけっこう嵩張っているのがわかります。12.5インチのノートPCを10インチサイズに詰め込んだイメージです。

 

マザーボードNEC PC-VKT12HZG3のもので、過去に液晶を割ってしまい外装を破棄した製品からの流用です。

 

SoCの発熱対策にFAN付クーラー(太古のグラフィックスカードの物)を追加し、サーマルスロットリングを克服した個体ですが、そこにさらに80mm FANの外気が直接吹き付けられる状態です。

 

左側にはUSB2.0 HUBがありますが、間に合わせの仮の製品です。完成時には正式なHUBとしっかりした固定方法に変更します。

 

ストレージとWiFiカード

 

 ストレージは筐体の大きさの関係でM.2 SATA 2242サイズのSSDを搭載。

 

WiFiカードは余りものを適当(笑)に搭載しています。

 

WiFiカードの上にはマザーボード付属のスイッチ基板を固定して配線出ししています。行先は筐体のLED付き電源スイッチです。

 

電源コンバータとFET SW(写真上)

 

 我が家ではお馴染みのDC-DCコンバータ(MAX 5A)とFET SWです。

 

構想ではマザーボードのUSBバスパワーをトリガーにして液晶制御基板の電源を操作したかったのですが、マザーボードの不可解な仕様によって変更を余儀なくされました。

 

マザーボードは電源投入時に接続先デバイス(この場合モニタ)が存在しない場合、HDMI出力を切るマザーボードよりも後に液晶制御基板の電源を入れると、モニタに信号を出力しないという迷惑な仕様でした。(しかもBIOSに設定がない)

 

そのため電源シークエンスを1から見直す必要がありました。

 

現在は液晶制御基板の電源を常時入れっぱなしにして、パワーセーブ機能で液晶パネルを消灯しています。

 

HDMIケーブル(中下)と液晶制御基板(右上)

 

 液晶制御基板はHDMI信号を入力し、LVDSタイプの液晶パネルを駆動します。

 

本基板の表示能力は基本1024×600ドット、6Bit色表示、LEDバックライト、ヘッドフォン出力(未使用)、スピーカ出力(未使用)があります。

 

表示解像度に関してはスケーリング機能で1366×768ドットまでの表示が可能です。(表示が可能なだけで奇麗に映るかは別の問題ですが)

 

「むっ!ウインドウが大きすぎてボタンが画面からはみ出してるぞ」

「画面の解像度を大きくして・・・」

「よしっ!画面内に収まったクリック!」

 

というように表示解像度以上の事が可能です。

 

CPUクーラー(左)と液晶操作ボタン(右下)

 

 写真右下には液晶パネルの表示操作を行う操作基板がありますが、所謂サービススイッチ的な存在で筐体を閉じた後は使用しません。

 

筐体に穴を開けたくない何て事はありますよ?

 

なので表示に関しては完成後に表示設定を行い、色合いや明るさなどを決定してから筐体を閉じます。

 

ヘッドフォン端子(中)と電源スイッチ(右)

 

 マザーボードの特殊設定か、Windowsのドライバが原因かは判りませんがHDMI接続では音声が出力されていない様なので、マザーボードからヘッドフォン音声を引いて筐体に設置しています。

 

WiFiのアンテナは中板のSSDマザーボードの間に

 

 Wifiのアンテナは筐体の排気口にある網の隙間から信号を送受信するようにアンテナを設置しています。仮付け状態なので配線の長さがかなり長いですが。

 

仮付けのHUB(左)と吸気FAN(右)

 

 USB HUBの設置場所がWiFiSSDの交換時にHUB本体を取り外す必要がありメンテナンス性はあまりよろしくは無いです。(今後の課題としておきます)

 

あと80mm FANは今後薄型のモデルに交換予定です。

 

INTELだけどAMDクーラー(笑)

 

 元々薄いアルミ板1枚の冷却機構でしたが、あまりにもサーマルスロットリングが酷かったので解析と冷却方式を変更した際についでに取り付けたクーラーです。

 

冷却能力が向上し、通常動作ではサーマルスロットリングが発生しない程度にまで性能が向上しました。(ブーストクロックではサーマルスロットリングが発生しますが)

 

通常動作とは「常時CPU部に100%の負荷が掛かった状態」で「動作クロックが1.9GHzで動作し続ける」状態を指します。

 

これとは別に冷却が間に合っている間の数秒間、最高クロックで動作するブースト状態は3.2GHz程度で動作し発熱が68度程度まで上昇します。

 

本機はSoCの発熱が75度を超えないように60度辺りから動作クロックを容赦なく落としていきます。

 

その意味では発熱55度程度で常時1.9GHz動作が出来るPCに加工できています。

 

SoCの消費電力が4.5Wを超えないようにCPU、GPU共に電力の調整が入るようです。CPUとGPUの負荷が高まるとCPUが1.2GHzまで動作クロックが下がり、発熱は50度程度となります。

 

今後の予定

 仮付け部品や未加工な部分が多いため細部を造り込んでいこうと思います。