2画面目のパネル筐体製作
本体側の作り込みがひと段落付いたので次は2枚目の液晶パネル側の筐体を加工します。
イメージ図
結構手抜きになってきた
液晶パネルの筐体はできるだけ薄く作りたかったのですが、安価な部材が見当たらず妥協として「プラスチック」を活用する方法を採用します。
構造としてはプラスチックの角棒で4辺を囲って上下にアルミ板を乗せる形で箱を作り、その中に液晶パネルを内包します。
サイズ的には横幅は本体のサイズと同じ、縦は液晶パネルとプラ棒を含めた最小サイズで加工しています。
プラ棒
5mm角のプラ棒
筐体に使うプラ棒は5mm角で長さ400mmの製品を使用しています。
アルミ板への接着はウルトラ多用途ボンド(コニシのアレ)を使っています。接着には時間が掛かるため接着剤塗布後プラ棒を置き、位置決めした後に固定して8時間ほど放置しています。
接着風景
洗濯物ではありません
所謂「瞬間接着剤」を使用しない訳は、衝撃や撓みによる横ズレに弱く簡単に剝がれてしまうため、固化には時間が掛かるが粘り強く割散しない「ゴム系」接着剤を採用しました。
液晶パネルはネジで固定はされていますが、これは所謂「位置合わせ」用でパネル自体は「はめ殺し」で筐体の接着で取り出すことが出来なくなります。
まぁ取り出す必要が出た時にはパネルごと筐体を交換することになります。
結合
完成した画面を取り付け
液晶パネルを蝶番で結合し2画面PCになりました。
取り付け時にリベットが上手く止まらず筐体を歪ませてしまうアクシデントがありましたが、概ね正常に取り付けを完了できました。
後ろから見た
蝶番の後ろ側に2枚目の液晶パネルに繋がる信号線(リボンケーブル)があります。
筐体を歪めてしまった
蝶番取り付け時にリベット止め作業でリベットピンが抜けなくなり、四苦八苦している時に勢い余って筐体を歪めてしまった(汗)。
もう直すのも面倒なのでこのまま(笑)。
完成
2画面PCの完成(ゲーム画像:(C)あざらしそふと+1)
液晶の輝度で写真が暗いですが2枚の画面それぞれで違う作業やゲーム等が可能になりました。
現時点をもってRapsberry Pi 5採用自作2画面PC「PI514W」の完成とします。
PI514Wスペック
- マザーボード:Raspberry Pi 5 CPU:3.0GHz駆動
- 映像出力:HDMI FHD(1920x1080) 2画面
- ビデオ機能:VideoCore VII GPU 1GHz駆動
- メモリ:LPDDR4X-4267 4GB
- ストレージ:NVMe 512GB PCIe Gen 3×1接続
- 有線LAN:1Gbps
- 無線LAN:802.11ac WiFi 5.2GHz / Bluetooth 5.0/Bluetooth Low Energy (BLE)
- RTC:3V リチウムイオン電池
- 音声出力:HDMI ヘッドフォン出力(2画面共用)
- 電源:AC100V 10W程度
今回のPC製作は過去の作業の反復のようなもので部材さえ揃えば作業自体は短期間で終えることが出来ました。
しかし筐体加工で新しい試みを導入したことによる経験不足で筐体を破損させるなどのトラブルも発生しました。
細かい所では2画面を接続する部分で使用した「トルク蝶番」の保持力が想定より弱く、液晶画面を直角に保持できない(重みで徐々に閉じる)など想定外の事象もあったりと色々と勉強にもなりました。
なにより年内に完成出来たのが嬉しい誤算でした。
正月休みはOSも含め本機を使ったソフトウェアの色々と実践的な作業ができそうです。