今度は古くても省電力性重視のミニPCをつくろう
最近のPCはコア数が多くパフォーマンスが高いが消費電力が高く、洒落にならないほどの発熱を伴う製品が多いような気がする。
然程パフォーマンスを必要としない用途やマッタリした使い方をするのであれば高速で消費電力の高い最新PCなどは必要ないと感じる。ただOSであるWindowsがいらない機能の為に重くなってしまっているのも確かだが。
今回は以前MLPC2の初代機で使用していたAtom x5-Z8550搭載のスティックPCのマザーボードを再利用した、低機能だが省電力性に優れ静穏動作が可能なPCを作ろうと思う。
マザーボードを用意する
以前使用していたスティックPCのマザーボード
以前MLPC2に搭載したマザーボードだが当時過剰な冷却機構を搭載したためサイズが大きくなり結果重量やFANの騒音などが大きく実用性に乏しかった過去がある。
今回はリベンジ的にサイズを小さくし冷却能力もオリジナルを超える放熱性を実現しようと加工に取り組む。
マザーボード裏側
マザーボードは5V単一電源で動作。I/OもWiFiやBluetoothにUSB3.0と少ないので非常に小型である。
加工後のマザーボード(表面)
まずマザーボードのSoC直上に密着させるべく「アルミ板」を当て「マザーボードを固定するアルミ板」に導熱両面テープで張り付ける。実装部品に高低差があるためそれらを考慮してアルミ板の厚みを調整するため2枚のアルミ板を貼り合わせてSoCのダイに接触させている。
次に故障したビデオカードから「ヒートシンク一体型冷却FAN」を移植してSoC直上に導熱両面テープで張り付ける。12V動作のFANだがUSBの5Vで駆動させるので静かで冷却能力も本機に限って言えば十分である。
Intel製品なのにRADEONなロゴ付きFANがちょっと笑えるが。
放熱FANの電源はUSBバスパワーから供給する。BIOS設定でDeep S5設定をEnableにすればPCの電源と連動してFANを動作させられる。
このマザーボードで冷却が必要なのはSoCと電源管理ICで、SoCはヒートシンク(アルミ板)密着、電源管理ICは導熱シリコンパッドを間に挟んで熱を逃がしている。
加工後のマザーボード(裏面)
マザーボード裏面はストレージ(eMMC)とBIOS ROM、MicroSDスロットがある。USB3.0は基板センターに埋没する形で実装されており本機では内蔵デバイスや外部USBポート用のハブを接続して使用する。
それにしてもPCに最低限必要な機能は全て揃っているが小型で実装部品が少ない。
PCの小型化には持って来いの製品である。しかも最低限とは言え「2.4GHz駆動の4コアSoC」に「デュアルチャンネル接続の4GBメモリ」、起動だけなら十分の「32GBのストレージ」と機能的にも軽作業程度なら十分こなせる製品だ。(まぁ何をするかによるが)
これに液晶パネルとUSB3.0接続のストレージを1TBも搭載すれば日常使いの軽作業PCの出来上がりである。
現在Amazonで必要部材を取り寄せ中なので届き次第続きの加工に入りたい。